【熊本】格上との戦いを通しチーム作りは順調に進む

2015年02月16日 サッカーダイジェスト編集部

前線からのプレスが機能

清水戦(2月11日)・前半(左)と磐田戦(2月14日)・前半の布陣(右)。

 ニューイヤーカップ鹿児島ラウンドに合わせ、熊本は霧島市国分運動公園を拠点にクラブ史上初の県外長期キャンプ(2月8日~14日)を行なった。

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 中2日で清水、浦和、磐田と戦ったニューイヤーカップは、1勝1分1敗と、体力的に追い込むメニューをこなしながらの戦いとしては上々の結果を残した。
 
 またチームの強化としては1試合ごとに出た課題を練習に落とし込みながら、次のゲームでの修正を目指してトレーニング。昨季「チームの文化として浸透した」(小野監督)前線からのアグレッシブなプレッシングは継続しつつ、攻撃の精度をさらに高めることに重点を置いた。
 
試合の中日もリカバーや調整を行なうのではなく、高負荷のメニューを消化。同時に今季から就任した池田誠剛コンディショニングアドバイザーの指導を受け、体幹強化とステップワークの改善にも力を入れてきた。
 
 3戦目の磐田戦はさすがに疲労の色も見え、苦しい時間帯はあったが、選手たちはピッチ内でうまくコミュニケーションを取りながら、高い位置から相手にプレッシャーをかけ続けるなど、チームのコンセプトを表現。守備面に関しては、清水戦の前半と磐田戦の後半には3バックをテストし、4バックとの併用に可能性が見えたことも小さくない収穫であった。
 
 選手個々では、クォン・ハンジンや大谷尚輝、上原拓郎、常盤聡らが十分な働きを見せ、大卒の田中達也も持ち味を発揮するなど新戦力もチームにフィットし始めている。1週間のキャンプを行なったことで普段のトレーニング以上に密なコミュニケーションが取れたこともプラスだ。
 
 一方で、岡本賢明、平繁龍一らまだ完全合流に至っていない選手もいるが、間もなく合流の見込み。来週以降もトレーニングマッチをこなしながら、キャンプでの課題を修正していくが、現段階でチーム作りは順調に進んでいると言える。
 
取材・文・写真●井芹貴志(フリーライター)
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