「マコトは輝ける教本だ!」“アジア最多”の長谷部誠を前記録保持者の韓国レジェンドがベタ褒め!

2020年06月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼が担い手となってくれたことが嬉しい」

今夏までだった契約も1年延長。36歳・長谷部の飽くなき挑戦は続く。(C)Getty Images

 韓国サッカー界の国民的英雄が31年ぶりの記録更新を手放しで称えた。

 現地土曜日に行なわれたドイツ・ブンデスリーガ1部、アイントラハト・フランクフルト対マインツ戦で、ホームチームの先発を飾った長谷部誠がひとつの偉業を達成した。2008年1月に浦和レッズからヴォルフスブルクに入団。ニュルンベルク、フランクフルトでプレーしたブンデスリーガでの13年間、積み上げた出場回数が309試合に達したのだ。これが1980年代にレバークーゼンやフランクフルトで活躍した元韓国代表FW、チャ・ボングン氏の308試合を抜く「アジア人出場最多新記録」となったのである。

 そして現地火曜日、フランクフルトの公式ホームページに登場したのがその伝説のストライカーだ。同クラブのOBでもある67歳は「あなたの記録は誰も到達できないと考えられてきましたが?」と問われると、「ずっと大切にしてきた記録だ。それにしても長かったねぇ」としみじみ返答。そして前日本代表キャプテンへ、次のような賛辞を贈った。

「私の記録が30年近くも維持できたことを誇りに思うと同時に、いま、マコト・ハセベが私の足跡を継ぐ担い手となってくれたことを嬉しく思うよ。マコトは何年にも渡ってアジアで名声を築き上げ、若きフットボーラーたちにとって輝ける教本となってきた選手だからね」

 さらにチャ・ボングン氏は「素晴らしい規律、継続性、リーダーシップ、そしてパフォーマンスがあったからこそ現在のステータスを勝ち取るに至った。マコト以外、誰が(記録更新を)成しえただろうか!」と絶賛。長谷部は引退後にフランクフルトの「国際ブランド・アンバサダー」就任が内定しているが、チャ・ボングン氏も現在その職務に就いている。「いつかマコトと一緒に仕事ができればいいね。それまではまだまだクラブに成功をもたらし、歴史を作ることに幸せを感じてほしい」とエールを寄せた。

 最後は「マコトには本当におめでとうと言いたいし、彼への祝福の言葉を述べるこのような機会を与えてもらって本当に嬉しい」とのメッセージで締めくくった。

 
 偉大なるアジアの先達にベタ褒めされた長谷部は、0-2の敗戦に終わったマインツ戦のあとのインタビュー取材で「記録のことは聞いていたし、もちろん誇りに感じている。チャ・ボングンは本当に偉大な選手で、僕自身もリスペクトしてきた」とコメント。そして「僕はこれからもっと試合出場を重ねていくだろうけど、彼の得点記録(98得点)だけは絶対に抜けないだろうね」と冗談交じりに話していた。

 31年のときを経て、打ち立てられた金字塔。日韓ふたりのレジェンドの熱い想いが交錯した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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