「10番にふさわしい」なぜ原口元気は覚醒したのか? 地元メディアがハノーファー指揮官との“相思相愛”に注目!

2020年06月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

監督交代後、結果を出し続けている

良好な関係を築いている原口(左)とコニャック監督(右)。 (C)Getty Images

 ブンデスリーガ2部のハノーファーに所属する原口元気が好調だ。

 10番を背負う日本代表は、ロシア・ワールドカップを終えた18年夏に加入。しかし昨季は0ゴールに終わり、クラブも2部に降格するなど苦しい時期が続いた。今季も開幕直後は満足な結果を残せず、ミルコ・スロムカ新監督との関係も決して良好とはいえず、チームも低迷した。

 しかし、19年11月にケナン・コチャック監督が就任すると、状況が一変。同月25日に行なわれたダルムシュタット戦で初ゴールをマークすると、以降の15試合で5ゴール・3アシストと、奮迅の活躍を見せているのだ。

 この好調ぶりを、現地メディア『SPORTBUZZER』のジョナス・ゼメキス記者は、「ハラグチがようやく開花した」と伝え、こう綴っている。

「デュッセルドルフから今のチーム(ハノーファー)に、ようやくゲンキ・ハラグチが来たようだ。これまでは良いパフォーマンスと悪いパフォーマンスが交互に繰り返されてきた。だが、ケナン・コチャック監督のもとで、この日本人は満開だ。ゲルハルト・ズーパーSDは『このふたりは本心から意気投合している。すぐに通じ合ったんだよ』とその相思相愛ぶりを語っている」

 試合中は「ゲンキ!」と呼ぶコチャック監督の声が度々飛んでいるが、選手からも原口が呼びかけられる回数が「明らかに増えた」という。

「ゲンキは中心となり、NO.10にふさわしい選手になっている。彼がチームの糸を引き、クラブに貢献している。素晴らしい選手だ」(ズーパーSD)

 コチャック監督の下で、原口はトップ下に定着しつつある。だが、局面に応じてボランチやサイドハーフなどポジション変更にも適応。ピッチ上で求められることは多いが、それでもなお厚い信頼を寄せられているという。

「ゲンキはゴールもアシストもできる。これが最もチームを勢いづけている要素だ。ハノーファーのサッカーに完全に適応しているよ。日本人はどちらかというと遠慮がちだが、ゲンキは本当にチームに溶け込んだ。マイペースながらも、仲間たちと楽しそうにしている」(ズーパーSD)

 ハノーファーは勝点39で6位につけており、今季は残り5試合。今週末にはハイデンハイムとホームで対戦する。ゼメキス記者は「ハノーファーは、彼とともに調子が上がってきた!」とチームを牽引する10番の活躍に、大きな期待を寄せているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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