レジェンドが背負うも、本田圭佑らが着けた近年は輝きが…ミランの10番の系譜

2020年06月08日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

セードルフ以降は輝きを…

サビチェビッチ(左上)、ルイ・コスタ(右上)、セードルフ(左下)、本田(右下)と、ミランの10番には個性豊かな顔ぶれが並ぶ。 (C) Alberto LINGRIA,Getty Images

 サッカー界におけるエースナンバーである「10番」。その栄えある番号をメガクラブでは一体誰が背負ってきたのか。

 固定番号制が導入されたシーズンから現在に至るまで、重役を担ってきたミランの10番たちを一挙に紹介する。

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 ともにバロンドールを受賞した60~70年代のジャンニ・リベーラ、80年代後期~90年代初頭のルート・フリットには及ばないものの、デヤン・サビチェビッチは「ミランの10番」としてレジェンドのひとりだ。
 
 左足の技巧と創造性を武器に違いを作り、固定番号制導入前を含めてスクデット3回、ビッグイヤー1回などに貢献。94年のCL決勝で決めた美しいループシュートは今も語り草だ。95年に加入したロベルト・バッジョ加入時も10番を譲らなかった。
 
 このレフティー退団でズボニミール・ボバンが入団7年目にしてナンバー10を継承し、初年度にスクデットに寄与。同じく司令塔タイプのマヌエル・ルイ・コスタも入団2年目にチームをCL優勝に導いた。3年目以降はカカにトップ下の定位置を譲ったものの、それでも在籍5年で計46アシストとキラーパスが極上だった。
 
 06年からは20番だったクラレンス・セードルフが入団5年目にして10番に。安定したテクニックと類稀な戦術眼を武器に、カルロ・アンチェロッティ&マッシミリアーノ・アッレーグリ時代の中盤を支えた。
 
 その後は27番から変えたケビン=プリンス・ボアテング、自らナンバー10を強く望んだ本田圭佑が期待を裏切り、現在のハカン・チャルハノールも安定感とパーソナリティーが絶対的に不足。「ロッソネーロの10番」は、セードルフを最後に輝きを失ったままだ。
◆ミランの歴代10番の系譜と戦績はこちら
※セリエAが固定番号制に変更した95-96シーズンから

デヤン・サビチェビッチ(MF/元ユーゴスラビア代表/在籍期間92~98年)
10番を背負ったシーズン:95-96~97-98
10番時代の公式戦成績:66試合・12得点・19アシスト

ズボニミール・ボバン(MF/元クロアチア代表/在籍期間92~01年)
10番を背負ったシーズン:98-99~00-01
10番時代の公式戦成績:79試合・11得点・11アシスト

マヌエル・ルイ・コスタ(MF/元ポルトガル代表/在籍期間01~06年)
10番を背負ったシーズン:01-02~05-06
10番時代の公式戦成績:192試合・11得点・46アシスト

クラレンス・セードルフ(MF/元オランダ代表/在籍期間02~12年)
10番を背負ったシーズン:06-07~11-12
10番時代の公式戦成績:241試合・45得点・43アシスト

ケビン=プリンス・ボアテング(MF/元ガーナ代表/在籍期間10~13年、16年)
10番を背負ったシーズン:12-13
10番時代の公式戦成績:39試合・5得点・7アシスト

本田圭祐(MF/元日本代表/在籍期間14~17年)
10番を背負ったシーズン:12-13
10番時代の公式戦成績:92試合・11得点・16アシスト

ハカン・チャルハノール(MF/トルコ代表/在籍期間17年~)
10番を背負ったシーズン:17-18~
10番時代の公式戦成績:116試合・17得点・28アシスト

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年6月4日号より転載
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