「誰が泥棒事件を忘れてるの?」元スペイン代表MFがW杯韓国戦の“誤審”に怒り! 現地メディアでも反響

2020年05月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

唯一の現役戦士が漏らした“本音”にメディアも反応

激しいマークをもろともせずに切れ味鋭いドリブルを見せつけていたホアキン(左)。18年前の“幻のゴール”を振り返った。 (C) Getty Images

 サッカー史において不可解なジャッジによって、取り消されたゴールは少なくない。2002年6月22日に光州で開催された日韓ワールドカップ準々決勝の韓国戦で、スペイン代表FWのフェルナンド・モリエンテスが決めたヘディング弾も、その一つだろう。

 スコアレスで迎えた延長の92分だった。鋭いドリブル突破で右サイドを切り裂いたホアキン・サンチェスが高く、柔らかい絶妙なクロスをエリア内に供給。これを長身FWのモリエンテスが、競り合った相手CBの頭上からヘディングで叩き込んだ。

 しかし、このゴールは即座に取り消されてしまう。ホアキンがクロスを放り込む前にボールがゴールラインを割っていたと判定されたのだ。

 スタンドを真っ赤に染め上げた韓国サポーターのため息が、歓喜の雄叫びに変わると、試合の雰囲気は一変。結局、PK戦までもつれた激闘の末にスペインは敗れ去った。

 後のリプレー映像で、ホアキンのボールがラインをまったく割っていなかったことが判明し、世界中で波紋を呼んだモリエンテスの幻のゴール。その悔恨の念は、今もスペイン人たちの心に残っているようだ。
 

 スペイン・メディア『El Desmarque』によれば、当時、弱冠20歳だったホアキンが、現地時間5月25日に更新した自身のインスタグラムのストーリー(24時間で自動的に消去される写真・動画)のなかで、恨み節を綴ったという。

「誰があの"泥棒事件"のことを忘れてるっていうの?」

 現在38歳となったベテランMFが"本音"を記したことで、現地メディアでも韓国戦の誤審は小さくない話題となっている。

 スペインの民間テレビ局『La Sexta』は、ホアキンの嘆きを報じたうえで、「この試合はモリエンテスの正当なゴールが、酷い審判によって取り消されたということで記憶されている」と綴り、さらに『El Desmarque』は、「我々にはとても手痛いジャッジだった。ホアキンの素晴らしいプレーから生まれたモリエンテスの一撃は、主審によって破棄された」と当時を回想した。

 当時の代表メンバーで唯一の現役戦士となったホアキン。18年の時が経った今でも、ベスト4進出を決定づけるはずだった決勝点を取り消された恨みは根深いようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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