「家賃も滞納は当たり前…」ルーマニアでプレーするMF瀬戸貴幸が苦悩を告白。4か月以上給料未払いに嘆き

2020年05月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

「そんな状況をもう楽しんでしまってる自分」

ルーマニア1部・アストラに所属する瀬戸がSNSで苦しい経済状況を明かした。 (C)Getty Images

 ルーマニア1部リーグ・アストラに所属するMF瀬戸貴幸が5月19日に自身のツイッターを更新。4か月以上にわたり未払いだった給料がついに支払われたことを報告し、安堵した。

 瀬戸は愛知県出身の34歳。地域リーグやフットサルのクラブを経て、2007年に当時3部リーグに属していたルーマニアのアストラに入団。すぐさま先発の座を勝ち取り、2部リーグ昇格に貢献した。その後は、トルコのオスマンルスポルやヴァンフォーレ甲府、ラトビアのRFSリガを渡り歩き、今季からアストラに復帰している。
 
 欧州マイナーリーグでのプレー経験が豊富な苦労人は、17日に自身のブログを更新し、「自分は今給料未払い4か月の状態です。(ぶっちゃけです笑)」と苦しい現状を明かしている。
 
「日本ではほぼないと思うこの状況。毎日口座をチェックしても全然金額増えません。アパートの家賃も滞納は当たり前。追い出されそうになったら必死にお金をかき集めてなんとか払ってる」
 
 生活のため、自らお金をかき集めて過ごす日々だという瀬戸だが、それでも「そんな状況をもう楽しんでしまってる自分がいて」と発言。情熱を持って取り組んでいることだからこそ、ある程度は我慢ができるのだという。

 しかし限界も近いようで、ブログの最後には「ただそろそろやばいです。本当におかしくなる前に給料を払って下さい」と悲痛な叫びを上げていた。

 そんな瀬戸だが、2日後に自身のツイッターで「無事に給料も払われました」と5か月ぶりに給料を受け取ったことを報告。続けて、チームのトレーニングが2か月ぶりに再開するとし、「サッカーができる喜びを感じ頑張ります」と意気込みを語っている。

 世界のマイナーリーグでは、プロ契約でも給料がなかなか支払われない事例は珍しいことではない。加えて新型コロナウイルスによるリーグ中断の影響もある。クラブも財政的に厳しい状況のなか、選手たちもまた金銭面での気苦労は絶えないようだ。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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