「S・ラモスのゴールはオフサイドだった…」4年前のCL決勝の誤審を担当レフェリーが認める!

2020年05月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

ハーフタイムにミスに気づき…

4年前のCL決勝でマドリード・ダービーを裁いたクラッテンバーグ氏。(C) Getty Images

 驚きの告白をしたのが、レフェリーのマーク・クラッテンバーグ氏だ。

 スペイン紙『Marca』などが伝えたところによると、現在は中国で笛を吹くイングランド人審判は、英紙『Daily Mail』のコラムの中で、自身が主審を担当した2015-2016シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝で「誤審があった」と認めたのだ。

 ミラノのサン・シーロで開催された、レアル・マドリーとアトレティコ・マドリーのダービー決戦。問題となったのは開始15分、マドリーが先制点を挙げたシーンだ。

 トニ・クロースのFKをガレス・ベイルがヘッドでそらし、セルヒオ・ラモスが身を投げ出すようにして押し込んだゴールシーンで、ベイルが触った時点でS・ラモスがオフサイドポジションにいたという。当時はまだVAR(ビデオアシスタントレフェリー)が導入されていないため、試合はそのまま続行。記事によれば、審判団はハーフタイムに映像をチェックし、副審がオフサイドを見逃していたのに気づいたという。

 驚きの告白はこれだけでない。後半に入り、マドリーのCBペペがペナルティーエリア内でフェルナンド・トーレスを倒したシーンでアトレティコにPKを与えると、ファウルを犯したポルトガル代表DFが「絶対にファウルじゃない、マーク」と猛抗議をしてきた。そこで、クラッテンバーグ氏が「君たちの1点目は入るべきじゃなかった」と伝えると、「ペペは黙った」という。

 数々のビッグゲームを捌きながら、物議を醸すことも少なくなった名物審判は、このやり取りについてこう語っている。

「人々には奇妙に聞こえるかもしれない。2つのミス(で調整するようなことは)は正しくなく、レフェリーはそのように考えないからだ。しかしプレーヤーはそれで納得する。ペペがこの状況を受け入れると分かっていた」

 結局、このPKはアトレティコのエースだったアントワーヌ・グリエーズマンが失敗。79分にヤニック・カラスコのゴールで追いつかれたものの、PK戦の末に勝利したマドリーが、11回目の欧州制覇を成し遂げたのだった。

 ただ、アトレティコ側からすれば、当然「あのS・ラモスの先制弾がなければーー」と言いたくもなるだろう。この告白は物議を醸すかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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