「心が折れた」「燃え尽き症候群に」長友佑都が那須大亮氏との対談で過去3回のW杯を回顧!

2020年05月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「4大会目も目指したいと思えた大会だった」

W杯では3大会で11試合に出場している長友。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 ガラタサライに所属する長友佑都が、昨季限りで現役を引退した那須大亮氏のYouTubeチャンネルに出演し、3大会出場したワールドカップを振り返り、今後の目標を語った。

 現在38歳の那須氏は、横浜F・マリノス、東京ヴェルディ、ジュビロ磐田、柏レイソル、浦和レッズ、ヴィッセル神戸でプレー。年代別の日本代表にも選出され、2004年のアテネオリンピックでは主将も務めた。

 同氏は、ヴェルディ在籍時にFC東京に加入した長友との初対戦を「フッキがあんなに止められたの初めて見た」と回顧。当時のチームメイトで後にブラジル代表まで昇り詰めるFWフッキ(現・上海上港)を大卒ルーキーの長友が完璧に防ぎ、日本代表に招集されるきかっけとなった試合の話題を振った。

 33歳の長友は「プロに入っても身体能力やアジリティには自信を持っていました」「(ヴェルディ戦は)試合の内容よりも、フッキをぶっ飛ばす。止めるんだという意気込みでやりました」と当時を振り返る。

 また「たまたまあの試合を岡田武史さんが違う人を見に来ていて、『フッキを止めているあの豆タンクは誰や』みたいになったと後に聞きました。それから日本代表に初招集されて」とその後ワールドカップに3大会連続出場するきっかけとなった試合だと語った。
 
 40分以上の動画で、日本代表の不動の左SBは、自身のサッカー遍歴を辿るとともに、それぞれ出場したワールドカップを振り返った。

 ベスト16に進んだ2010年の南アフリカ・ワールドカップについては、「初めてのワールドカップ。ターニングポイントだった。あのワールドカップで海外に認められて、世界に挑戦しに行くんだという気持ちで挑んだ大会だった」と回顧した。

 2014年のブラジル・ワールドカップでは「完全に挫折した大会。チームでもそうですけど、個人的にすごく挫折した」と振り返った。当時はインテルで副キャプテンを務めていて、相当な自信を持って臨んだ大会だという。

「あの年は僕の人生の中でもベストパフォーマンスが出せていた。得点も5ゴール決めて、7アシストくらいしていて。(ザッケローニ監督の)チームもすごく良かった。それでもあの結果(勝点1でグループCの最下位)。もう散々で、(心を)折られましたね。終わった後は燃え尽き症候群になりました」そこから持ち直すには1年近くかかったという。

 そして、2018年のロシア・ワールドカップ。「楽しすぎたね。めちゃくちゃいいチームでした。ロシアのことを考えると、にやけるもんね」とラウンド16でベルギーをあと一歩まで追いつめた大会に思いを馳せた。

 大会前までは、「ロシアで最後かなという想いもあった。年齢的にも、体的にも」と代表引退も考えていたと語る。「(ワールドカップの)4年間周期って、めちゃくちゃエネルギーいるんですよ。チームでも結果を残して、代表でもポジションを確保してと。それでも3大会出させてもらって、4大会目も目指したいと思えた大会だった」と今後への意欲を見せた。

「2年後のカタールワールドカップでベスト8。夢は世界一というのがもちろん目標ですけど」とその想いをアツく語った。

 現在は新型コロナウイルスの影響でW杯予選は延期されているものの、4大会連続出場を目指すベテランSBの戦いに注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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