ロイ・キーンが“怪物”ハーランドの父に浴びせた“報復殺人タックル”を英紙が回顧!「これほどレッドに値するプレーはない」

2020年04月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

「後悔はなかった。『くそったれ』と」

ロイ・キーン(手前)とハーランド(奥)へのタックルは物議を醸した。(C) Getty Images

 英紙『The SUN』は4月21日、「プレミアリーグ史上最もレッドカードに値するプレー」として、ロイ・キーンの"恐怖のタックル"を振り返った。

 2001年4月21日、当時マンチェスター・ユナイテッドに所属していたキーンは、マンチェスター・シティとのダービーで、アルフ・インゲ・ハーランドの膝に悪質なタックルを仕掛けた。ピッチに倒れ、そのまま起き上がれずに退場を余儀なくされたノルウェー代表MFの脇で、"加害者"にレッドカードが掲示されたのは言うまでもない。

 この2人には因縁があった。1997年、当時リーズでプレーしていたハーランドからタックルを受けたキーンは前十字靭帯損傷の大怪我を負い、約1年間を棒に振るはめになったのだ。

 15万ポンド(約2000万円)の罰金と5試合の出場停止処分を受けた元アイルランド代表MFは、自伝で次のように告白したと記事は綴っている。

「正しいことではないが、間違っていたとは思わない。俺は長い間試合に出られなかったんだ。(退場後の)ドレッシングルームでも後悔はなかった。『くそったれ』と思っていた」

「だけど、計画していたわけじゃない。1997年のリーズ戦で怪我をしてから、ハーランドとは3~4回対戦した。もし俺が復讐に燃える狂った奴だったら、なぜ怪我をさせる機会を何年も待っていたんだ?」
 

 この"殺人タックル"で長期離脱を強いられたハーランドは、「(怪我以降)フルマッチを戦うのが難しくなった」と、2年後に31歳で引退を余儀なくされている。

 被害者となったこのハーランドの息子が、今をときめくドルトムントのFWアーリング・ハーランドだ。今シーズンにレッドブル・ザルツブルクでゴールを量産した19歳の"怪物"は、冬の移籍市場で他でもないユナイテッドからもオファーが届いていた。

 そのオファーをけってドルトンムントに移籍した後も勢いは止まず、レアル・マドリーが獲得に乗り出すなど、さらなるステップアップが確実視されている。父を引退に追いやったロイ・キーンがキャプテンを務めたユナイテッドでプレーする日が、いつか訪れるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】ハーランド父のチャージ&ロイ・キーンの「報復殺人タックル」はこちら

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