「酒とナイトクラブが生きがいだった…」元マンU戦士ファーディナンドが明かした現役時代の“裏側”

2020年04月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「私は運が良かっただけだ…」

引退後は人気のコメンテーターとなったファーディナンド。だが、そのキャリアは決して順風満帆というわけではなかったようだ。 (C) Getty Images

 かつてマンチェスター・ユナイテッドのディフェンスリーダーとして君臨した元イングランド代表のリオ・ファーディナンドが、輝かしいキャリアを歩んだ現役時代の"裏"を暴露した。英紙『The Sun』が伝えている。

 ファーディナンドが明かしたのは、プロキャリアを歩み出して間もないウェストハム時代のことだ。のちにイングランド・サッカー史に残るCBとなる名手だが、まだプロが何たるかを熟知していない当時は、フットボーラーたちによる飲酒文化が根強く残っていた影響から、「狂ったように飲み続けていた」という。

「あの頃の私はアルコールに狂っていた。とにかく飲んでいた。ある日には、10パイント(約568ml)を平気で飲んだ後にウォッカを口にしていた。あの時のサッカー界には、飲酒文化があって、私も若い時はなんでも乗り越えられた。一日中飲んで、寝て、また飲みに出かけていた。クレイジーだよね(笑)」

 さらに「とにかく週末の試合後は飲んだ。サッカーと酒とナイトクラブが生きがいだった」と赤裸々に語ったファーディナンドだが、そうした生き方を40歳となった本人は「後悔している」と語る。

「私はいつも『今までのキャリアにおける後悔』を訊かれた時に、『飲酒はしてなかった』と答えるようにしているんだ。チームの試合結果に何を言われようと関係なく飲み続けて、反省っていうものをまるでしなかった。先を見ずに、ぶれていたんだよ」
 

 その後、ウェストハムからリーズ・ユナイテッドへ移籍し、2002年の夏には当時のプレミアリーグ史上最高額(3000万ポンド=約42億円)でマンチェスター・Uの一員となるなど、スターダムをのし上がっていったファーディナンドは、実体験から後輩たちへのメッセージを口にしている。

「私は運が良かっただけだ。そうした人生における難しい期間を乗り越えることが自然とできたんだ。でも、プロフェッショナルになることを決意するのが、もっと遅れていたらどうなっていたのか分からないよ。それこそキャリアだけじゃなくて人生をダメにしていたかもしれない」

 19年に及んだキャリアで、6度のプレミアリーグ戴冠と欧州と世界を一度ずつ制覇したファーディナンド。アルコール依存の危機から脱した彼の選手生命は稀有なものと言えそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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