東京五輪、1年延期で気になる男子サッカーの年齢制限。「23歳以下」or「24歳以下」でスタメンはどう変わる?

2020年03月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

J開幕戦で新戦力が台頭。GKでは17歳がベンチ入り、CB陣では2000年生まれがスタメンを確保

97年生まれの選手を含む現状の予想メンバー。赤字は来年24歳を迎える選手たち。年齢制限の行方が気になるところだ。(C) SOCCER DIGEST

 東京オリンピックの1年程度の延期が3月24日に発表された。これによって男子サッカーは、メンバー選考を大きく見直さなければならない可能性が生じている。3人のオーバーエイジを除き、「23歳以下」という年齢制限があるからだ。

 年齢を1歳引き上げて「24歳以下」とする特例が採用される可能性も残されているが、「23歳以下」の規定のままなら、1997年生まれの選手は出場できない。その場合、東京五輪代表メンバーはどう変わるだろうか。ポジションごとに考察する。

■GK■
 レギュラーを務める大迫敬介は99年生まれなので問題ないが、大迫不在時にゴールを守ってきた小島亨介、オビ・パウエル・オビンナはともに97年生まれ。「23歳以下」の規定のままでは出場できないことになってしまう。その場合、誰が大迫とポジションを争うのか。最有力候補は湘南ベルマーレの2000年生まれの谷晃生だろう。東京五輪代表チームでの出場機会は、18年11月のクウェート戦での後半45分間だけだが、これまで何度も招集されてきた。今季は心機一転、ガンバ大阪から期限付き移籍を果たした。新天地でチャンスを掴めれば、東京五輪への道が拓けてくる。

 さらにもうひとり、注目株がいる。浦和レッズの鈴木彩艶だ。19年U-17ワールドカップで日本の正GKを務めた17歳は今シーズン、浦和ユース所属ながらルヴァンカップ・ベガルタ仙台戦、湘南とのJ1開幕戦でベンチ入りを果たしたのだ。シュートストップ、キック、スロー、ハイボール処理と、どれを取ってもレベルが高い"ダイヤの原石"。浦和と同様、東京五輪代表に抜擢されてもおかしくない。
 

■DF■
 主な97年生まれは、チーム発足当初から主力を務め、A代表の一員でもある板倉滉と、大卒ルーキーだった昨年、FC東京でレギュラーの座を掴み、今年1月のU-23アジア選手権でキャプテンマークを巻いた渡辺剛。2人の守備リーダーを欠くことになればダメージは大きいが、幸いA代表の主軸である冨安健洋は98年生まれだから出場可能だ。

 19年U-20ワールドカップでセンターバックとしてコンビを組んだ2000年生まれの瀬古歩夢と小林友希が今季、セレッソ大阪、横浜FCでそれぞれスタメンの座を射止めたのも心強い。シーズンを通してコンスタントに出場できれば、東京五輪代表でレギュラーになっても不思議はない。また、彼らと同年代で、鹿島アントラーズの関川郁万も開幕戦にスタメンとして出場し、今後の成長が期待できる。さらに、センターバックが本職の橋岡大樹を3バックの一角に回す手も考えられる。
 

次ページ当初からチームの中心だった中山雄太、三好康児、小川航基らの出場は… MF陣には新戦力が続々

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事