「決してパニックにはならない」ベガルタのポーランド人GKが日本人の振る舞いを称賛!「彼らのメンタリティーは…」

2020年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ヨーロッパで起きていることは、日本から見ると恐ろしい」

加入2年目を迎えたスウォビィク。1-1のドローで終わった名古屋との開幕節でも先発出場した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、混乱をきたしている国も少なくない。この日本でも依然として収束に向かう気配が見えないなか、日本人の振る舞い方を称賛した選手がいる。ベガルタ仙台の守護神ヤクブ・スウォビィクだ。

 ポーランド代表経験もある28歳のGKは、3月25日付けの母国スポーツ紙『Przeglad Sportowy』のインタビューで、日本の現状について「状況は穏やかだ」と語っている。

「僕が住んでいる(宮城)県では、現地点で感染者はひとりだけなんだ。大規模なイベントは行なわれていないけど、みんな仕事に出掛けている。学校は休校しているけど、もともと4月から新学期が始めるから、3月に早めに休暇に入っただけだ。店や飲食店も開いている。

 スペインやイタリアなどヨーロッパで起こっている現象は、日本から見ると恐ろしい光景かもしれない。ここでも状況の深刻さは認識しているけど、パニックの兆候はない。人々はマスクを着用し、あらゆるところで消毒剤が用意されている」
 
 そして、「いまは自宅で個人トレーニングをしているのか」と問われると、「いやいや」と答え、こう説明した。

「状況は十分にコントロールされていて、チームのトレーニングは通常どおり行なっているんだ。毎朝クラブハウスに着いたら、まず医務室に行って、体温を測って記録する。家族も同じように体温を測定する。 37.5度を超える場合は、すぐクラブに報告しなければならないんだ」

 そしてポーランドでも起きたという「買い占め」や「パニックバイ」については、日本人の行動を称えている。

「パニックと呼ぶにはほど遠いものだったね。トイレットペーパーや消毒液が不足したことはあったけど、一時的なものだった。日本人は本当に必要なものだけを買うという考え方を持っているので、『私はすべて買ったから、あとは知らない』というような行動はしない。

 彼らは常に危険に晒されてきた。地震や台風がたびたび襲ってくるからね。だから、長く保存できる非常食を常に家に用意しておくように教えられているんだ。僕自身、毛布、懐中電灯、電池などの基本的なアイテムが入った非常用バックを持っているよ」

 決してパニックにならない日本人のメンタリティーを称賛したスウォビィク。未曽有の危機に瀕しても、比較的冷静に行動をしている姿に感銘を受けたようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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