「ミスをしても怒鳴ったりはせず…」元バイエルンGKがペップの“独特な指導法”を明かす。その内容は?

2020年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「普通は関わることなんてないのに…」

ノイアー(左)ら名手たちを指導してきたグアルディオラ(右)の教えはあらゆるGKたちに影響を及ぼしたようだ。 (C) Getty Images

 現在、マンチェスター・シティを率いるスペイン人監督のジョゼップ・グアルディオラが標榜するポゼッションサッカーにおいては、GKも重要な役割を担う。最終ラインからのビルドアップの起点となるからだ。

 グアルディオラがいかなるタイプのGKを重宝してきたかは、今日に至るまでに率いてきたチームの守護神たちを見れば、明らかだ。ビクトール・バルデス、マヌエル・ノイアー、エデルソンは、いずれも世界でも指折りのキックの名手たちである。

 そんなグアルディオラのGKに対する強いこだわりは、元教え子にも多大なる影響を与えている。2012年から2シーズンに渡ってバイエルンに所属し、現在ドイツ4部のリューベックでプレーする26歳のドイツ人GKルーカス・レーダーは、「ペップは遊び心のある指導法で僕らにたくさんのことを教えてくれた」とグアルディオラからの教えを、英紙『Manchester Evening News』に明かした。

「普通は、ゴールキーパーの練習に監督が、直接的に関わるなんてことは、あまり多くないんだけど、彼はビルドアップへのこだわりの強さから僕らのトレーニングを頻繁にチェックしにきた。そのなかでも、ノイアーは全て完璧にこなしていたね」

 さらにレーダーは、グアルディオラの教え方について回想。その論理的な手法は今も記憶に刻まれているようだ。

「僕は練習の中で、時々ロングボールを蹴ってしまうことがあったんだ。他の選択肢があったにもかかわらずね。だけど、そんなミスをした時もペップは決して、怒鳴ったりはしなかったよ。目的のためにどのような解決策があるのかを、練習後のミーティングで丁寧に教えてくれたんだ。あれはとてもためになったね」

 各ポジションの専門コーチに任せっきりにせず、自らの哲学を懇切丁寧に教え込む――。現代サッカー界を席巻するグアルディオラの緻密かつ戦術的な戦いは、この指導法の賜物と言えそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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