再び延期決定のJリーグ、アウェー観戦は“自粛”をお願い…観客収容率は50%以下を目指す方向へ

2020年03月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

観客などの体温を測るサーモメーターの調達が4月18日ごろまでかかる見込み

王者横浜のホーム開幕戦では3万4521人の観客が詰めかけた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 新型コロナウイルスの影響で公式戦を中断しているJリーグは3月25日、第2回臨時合同実行委員会を開催し、今季のJリーグ公式戦の開催を再度延期することを決定した。

 ウェブ配信によるメディアブリーフィングの中でJリーグの村井満チェアマンは、この日行なった各クラブ代表者によるウェブ会議で4月3日からの再開を断念。J3は4月25日、J2は5月2日、J1は5月9日からの再開を目指すことを合意したことを明らかにした。

 再度の延期決定の理由としては、観客の体温を測るサーモメーターやマスク、消毒液などの備品調達が完了するのが概ね4月18日ごろになる見込みで、さらに、サーモメーターを運用するうえで一定程度の「習熟期間が必要」と判断したためとした。そのうえで、村井チェアマンは「J3を先行するなかで、(より規模が大きくなる)J1、J2の運用に関して習熟レベルを上げていく」ために、J3からの段階的な再開を準備し、J1はあえてゴールデンウィークを外すことを発表した。

 さらに専門家からはイベント開催についての留意事項として、感染を拡大させる恐れのある"密閉""密集""密接"についての提言を受け、このうちJリーグは"密閉"に関しては回避されているという認識であるものの、懸念される"密集"と"密接"に関して議論を重ねたという。


 密集に関しては、「全国各地から人が集まることで、終了後に全国へ持ち帰っていくことが想定される。詳細はこれから決めるが、2か月を目途に遠距離で観戦に来るアウェーのお客様には自粛をお願いすることを想定している。一定期間、アウェー観戦の席を設けないということを中心に詳細を詰めていくことになる」との対策案を明かした。

 また密接への対策としては「原則として観客席で指定席等であれば、前後左右を空けることを想定している。収容率では50パーセント以下になる。これを目指すことで、密接度合いを軽減していくことを申し合わせた」としている。

 さらに、村井チェアマンは「いったん4月25日、5月2日、9日を想定して準備はするが、この新型コロナウイルスの状況は刻々と変わるなかで、予断を許さない状況も想定される。例えば、政府や行政長から、都道府県やホームタウンの市町村から自粛の要請があれば、それは即座にそれに従って、無観客で行なうなどの判断をするか、日程変更を試みるかというところを考えていく」と、今後の状況により臨機応変に対応していくことを表明した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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