「息子は犯罪者のようだ…」“自主隔離”を無視して非難を浴びたマドリーFWの危機に父親が嘆く

2020年03月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

「刑務所に入らないといけないなら…」

ヨビッチ本人は非難に対して反省の意を示したが、実父は反論を展開している。 (C) Getty Images

 レアル・マドリーのセルビア代表FWが窮地に立たされている。

 世界で新型コロナウイルスによる影響が深刻化するなか、猛烈なバッシングに晒されているのが、ルカ・ヨビッチだ。

 スペイン紙『Marca』によれば、22歳のセルビア代表FWは、スペインからセルビアに帰国後、28日間の"自主隔離"命令が出ていたにもかかわらず、ガールフレンドの誕生日パーティーのために首都ベオグラードの繁華街へと繰り出してしまったというのだ。

 これが世間に広まり、ヨビッチはセルビアのアナ・ブルナビッチ首相から「身勝手なスター選手たちの命より一般人の何百万人の命の方がはるかに大事だ」と非難され、さらにネボイシャ・ステファノビッチ内務大臣から「法律を遵守しないなら、いくら有名人でも監獄行きだ」と指弾されるなど、大騒動に発展してしまっている。

 これに対して、本人は「法令を知らなかったのは僕の過ちだ」としたうえで、「自分が招いた結果を受け入れる準備はできている」と猛省したが、実父のミラン氏は、「息子が間違ったことはしていない」と一連の報道を否定した。『Marca』が伝えている。

「息子が刑務所に入らなければならないのであれば、いつだってそうさせる。ただ、私は首相の考えに従うが、それはあいつが有罪である場合のみだ。間違っていたなら、政府の決定を支持するが、ベオグラードに来てからすぐにアパートに入ったんだ。

 息子が楽しんでいることを示す写真(恋人とパーティーに参加していたと言われている)は、スペインのもので、数か月前に撮影されたものだ。妊娠中のソフィア(恋人)は、アパートを離れられない状況にある」
 
 ヨビッチに対する批判に真っ向から反論したミラン氏は、さらに今回のスキャンダルが、「過剰である」と嘆いた。

「今、息子はまるで犯罪者のようだ。家族と一緒にいるためにセルビアに来ただけなのに……。あいつには常に財政面で、または何らかの形で、自分の国を助ける用意ができている。批判は過剰だったし、理解されていないこと多すぎる。何が起こったか見るのは辛い」

 現時点で、ヨビッチに対して罰則などは科されていない。報道がデマだったのか、父親の反論が虚偽なのか。この騒動はどのような決着を見るのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事