ELのインテル対ヘタフェ、セビージャ対ローマの延期、マンU戦など3試合の無観客が決定。各国リーグの対応は?

2020年03月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

スールシャール監督はプレミアのシーズン短縮にも言及

無観客開催が決定したLASK戦に臨むマンチェスター・Uのスールシャール監督は理解を示した。 (C) Getty Images

 現地時間3月11日、世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスの流行が世界的な大流行=パンデミックにあたるという見解を発表した。WHOがパンデミックだと表明するのは2009年に流行した新型インフルエンザ以来となる。

 その猛威はサッカー界にも大きな影響を及ぼしている。欧州5大リーグでは、イタリアのセリエAが4月3日までの中止が決定した。スペインのラ・リーガやフランスのリーグ・アン、ドイツのブンデスリーガは当面は無観客で試合を行ない、アーセナル対マンチェスター・シティの延期が決まったイングランドのプレミアリーグでも、今後の措置の行方に注目が集まっている。

 また、欧州サッカー連盟(UEFA)が主催するチャンピオンズ・リーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)も影響は免れない。

 現地12日に開催予定だったELラウンド・オブ16第1レグでギリシャのオリンピアコスと対戦予定だったウォルバ―ハンプトンは、オリンピアコスのオーナーが陽性と判明したため、UEFAに延期を要請したが受け入れられず。同じく敵地でインテルと対戦予定だったヘタフェは、「状況が改善しなければ、ミラノにはいかない」という強硬姿勢に出た。

 また、セビージャと対戦予定だったローマも「我々はスペインには行かない」と表明。その理由を、スペイン政府がイタリアからの飛行機の発着を制限することを発表したため、「物理的に行くことができない」と説明している。

 こうした動きを受け、UEFAは、インテル対ヘタフェ、セビージャ対ローマの2試合の延期を決断。あわせて、ヴォルフスブルク対シャフタール・ドネツク、LASK対マンチェスター・ユナイテッド、フランクフルト対バーゼルの3試合を無観客で行なうことを発表した。

 英紙『Mirror』によれば、前日会見に登場したマンチェスター・Uのオレ・グンナー・スールシャール監督は、「無観客は仕方がない。我々は命じられた状況で行なうだけだ。場合によっては(プレミアの)シーズン短縮も仕方がないと理解している」と語ったという。

「こんな状況下では仕方のないことだ。最終的には組織や専門家が決めることではあるが、あくまでも一般大衆の健康、選手たちの健康が重視されるべきだと思う」

 同紙は「このままでは6月に開催予定のEURO2020にも何かしらの影響は免れないだろう」としている。引き続きUEFAの対応が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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