南野拓実、移籍後初のフル出場も絶好機でシュートを打てず…。リバプールはチェルシーに敗れて今季初の連敗に

2020年03月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

守備面では献身性を見せた南野だが…

献身的なプレーは見せた南野だったが、攻撃面でアクセントを付けることはできなかった。 (C) Getty Images

 現地時間3月3日、FAカップ5回戦が開催され、リバプールは敵地スタンフォード・ブリッジで、チェルシーと対戦した。

 2月29日にワトフォード戦で今シーズンのプレミアリーグにおける無敗がストップしたリバプール。そのイメージを払拭する意味でも重要な一戦で、先発メンバー6人を変更。注目を集めた日本代表FW南野拓実は、3トップの中央でスタメン出場を果たした。

 両チームが激しくせめぎ合うなかで始まった試合は、チェルシーが早々に均衡が破る。13分、ウィリアンのミドルシュートを相手GKアドリアンがまさかのファンブル。こぼれ球はゴールへと転がり込んでいった。

 予期せぬ形で失点したリバプールは反撃に出たかったが、敵陣で不用意なボールロストやフォアチェックのスピードを欠く場面が散見。ビルドアップで思うようにボールを繋げずに決定機の創出まで至らない時間が続いた。

 ようやくビッグチャンスを得たのは、20分。CFで抜擢された南野が、敵ゴール前で決定機を迎えたが、ボールコントロールに失敗して、シュート直前に相手にブロックされてしまう。

 25分を過ぎたあたりから守勢に回ったホームチームを押し込む時間が増えていったアウェーチームは、南野とマネの個人技を起点にしながら隙を伺っていったが、眼前に立ちはだかる青い壁を打ち破れず。結局、前半を0-1とビハインドを背負って折り返した。

 迎えた後半、立ち上がりから主導権を握ったのは、リバプールだった。
 
 前半よりも全体を押し上げて、チェルシーを押し込んだリバプールは、セカンドボールをことごとく回収して、スピード感のある鋭い攻撃を展開した。

 後半もピッチに立ち続けた南野は、守備面では周囲とのバランスを取りながら、フォアチェックを徹底して献身的な働きを披露。一方で、攻撃面では、積極的に縦パスを要求し続けたが、出し手とのタイミングが合わずに敵陣でボールに絡めない時間が続いた。

 リバプールに我慢を強いられたチェルシーだったが、64分にワンチャンスをモノにする。ハーフウェーライン付近でルーズボールを拾ったバークリーが果敢に敵陣を突破。一気にエリア手前まで持ちこんで、最後は右足で豪快なミドルシュートをねじ込んだ。

 2失点目を喫して後がなくなったリバプールは、68分にフィルミーノとミルナー、80分にサラーを投入して攻勢を強めていったが、ファイナルサードでの精彩を欠き、集中力を保ち続けたチェルシーの堅牢を打ち崩せない。

 リバプール移籍後初となるフル出場を果たした南野は、80分を過ぎてからトップ下にポジションを移して、懸命なボールチェイスを続けたが、攻撃面でアクセントをつけられず。プレー内容に課題を残す結果となった。

 結局、試合は2点差をしっかりと守り切ったチェルシーが2-0と勝利。準々決勝へと駒を進めた。敗れたリバプールは、今シーズン初となる公式戦の連敗を喫した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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