「アヤックス時代に…」「何ができるんだ?って」名手ファン・バステンが若き日のイブラヒモビッチとの秘話を明かす!

2020年02月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

名将サッキとの裏話も告白

若き日のイブラヒモビッチ(左)は、“大物”ファン・バステン(右)に対してもビビらなかったようだ。 (C) Getty Images

 自らを「王」や「伝説」などと呼んできた男だけに、驚くことではない。ただ、ズラタン・イブラヒモビッチのキャラクターが若かりし頃から変わらないと言えるエピソードが明かされた。

 証言したのは、サッカーの歴史に名を刻んだレジェンド、マルコ・ファン・バステンだ。アヤックスやミランで華麗なるゴールを量産した往年の名ストライカーは、イタリア紙『Corriere della Sera』の雑誌「7」で興味深い裏話を口にした。

 現役引退後、しばらく現場から離れていたファン・バステンは、2003年にアヤックスのユースコーチに就任していた。古巣に舞い戻った元オランダ代表FWだったが、「ある選手が私を挑発してきたんだ」という。それこそが若き日のイブラヒモビッチだったのだ。

「彼は私にボールを渡してきて、『あんたはファン・バステンだろ。何ができるんだよ、オレに見せてくれよ』って言い張ったんだ。でも、当時の私はすでに足首を動かすことすらできなかったんだ。その選手は誰だって? 名前はズラタン。名字はイブラヒモビッチだ」

 まだ22歳ながら、アヤックスの"大先輩"にも物怖じせずに突っかかるとは、さすが(?)、イブラヒモビッチである。

 また、ミラン黄金期のメンバーでもあるファン・バステンは、当時の監督だったアッリーゴ・サッキとの関係が良くなかったことにも触れている。

「私と彼との間にフィーリングはまったくなかった。人間関係において誠実な印象を受けたことはなかったね。練習ぶりに満足じゃない時は、若手に怒っていたんだ。もっとも弱い立場に、ね」

 しかし、ミラン、そしてイタリアで輝かしい時間を過ごしたことは変わらない。ファン・バステンは「イタリアで君たちは私が選手としても人間としても生まれるのを見てきた」と語った。

「(イタリアは)私の成長を見てきた。残念ながら、終わりもね。それが永遠に続くものだと思い、チームメートたちにも引退は38歳で、と話していたんだよ。どうしてこんな苦しみが、なぜ自分に訪れたのだと自問していた。答えは決して見つからなかったな」

 ケガのために若くして、引退を余儀なくされたファン・バステンは、38歳になってからミランに復帰し、チームを背負うほどの活躍を見せているイブラヒモビッチを見て、何を思うのだろうか――。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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