「ふざけるな、愚か者」中島同僚FW、古巣ファンからの人種差別的チャントに激高して自ら退場!イエローを出した審判には…

2020年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

チームメイトや対戦相手からなだめられるも…

勝ち越し点を奪った9分後にピッチを後にしたマレガ。(C)Getty Images

 2月16日、中島翔哉が所属するポルトのムサ・マレガが、ギマラエスとのリーグ戦第21節で、人種差別に抗議して自らピッチを去った。英公共放送『BBC』や『ESPN』が報じている。

 60分に勝ち越しゴールを決めたマレガは、2-1とリードしたまま迎えた69分、人種差別的ヤジを飛ばされて激高。チームメイトや対戦相手からなだめられるも、それらを引きはがすようにピッチサイドへと向かい、観客に向けて親指を下げ、さらに中指を立てるなど怒りを露にした。

 許可を得ずに自らピッチを出たことで、審判団はマレガにイエローカードを出し、チームは交代選手を送りだすことで対応している。

 試合後、マレガは中指を立てた自らの写真をインスタグラムに投稿。「人種差別チャントをするためにスタジアムに来ている愚か者にこれだけ言いたい。ふざけんな」と怒りをぶつけた。

「それから、僕を守ることもせず、肌の色を守ったからとイエローカードを出した審判団にも"感謝"するよ。ピッチで二度と会わないことを願う。恥を知れ!」
 
 ポルトのセルジオ・コンセイソン監督は「国籍、肌の色、髪の色にかかわらず、我々はファミリーだ。我々は人間であり、敬意を払われるに値する」と述べている。

「この件に我々は完全に憤慨している。ギマラエスに対する情熱は分かっているし、大半のファンはウォームアップからマレガを罵倒していた一部の者の態度とは違うと思っている」

 地元メディアの報道としてESPNが伝えたところによると、ポルトの選手たちはマレガへの連帯から試合後に発言しなかったという。一方、マレガにとっては1年の期限付き移籍でプレーした古巣であるギマラエスのイボ・ヴィエイラ監督は、「すべての事実を知らずに話はしたくない。ただ、選手が挑発されたのであれば、あってはならないことだ」と述べた。

 サッカー界における人種差別の問題は根深い。ギマラエスは調査することを発表しており、今後の進展が待たれる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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