「あぁクソッ! 君は武漢の出身かい?」名手ブッフォンが放った中国人ファンへの“ジョーク”に非難殺到!

2020年02月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

ファンやメディアから非難轟轟

人格者として知られているブッフォンだっただけに、今回の騒動には驚きを隠せない。 (C) Getty Images

 中国・武漢を発生元とする新型コロナウイルスの脅威によって、世界的なパンデミック(大流行)の危機が叫ばれているなかで、名手が発した軽率な発言が物議を醸している。事もあろうに、ウイルスをネタに中国人ファンを"いじった"のである。

 残念なニュースの当事者となったのは、ユベントスに所属する守護神ジャンルイジ・ブッフォンだ。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』などが報じている。

 ブッフォンは、現地時間2月13日にサン・シーロでミランと対戦したコッパ・イタリア準決勝第1レグ終了後、出待ちでサインを求めた中国人男性に対応した際に、「気をつけて、君はコロナを持っているかもしれない。見てみよう。あぁクソッ! 君は武漢の出身かい?」とイタリア語でジョークを飛ばしたのだ。

『Gazzetta dello Sport』が紹介した動画を見る限り、男性の頭を撫でて去っていった42歳の大ベテランの一言に周囲は笑いに包まれていたが、コロナウイルスが原因となった東アジア人に対する偏見と差別が、イタリア国内でも深刻化するなかで、無神経と言える発言である。

 無論、ブッフォンに対しては、メディアからも非難の声が上がっている。イタリア紙『Corriere dello sport』は、「紛れもない失言」と綴れば、同じくイタリア紙『Libero』は、「不必要なジョークであり、どんな状況下にあっても不適当な皮肉である」とこき下ろした。

 また、拡散された動画を目にしたファンはSNSで、「ブッフォンの信頼は墜ちた」「彼はくだらない男だ」「これが"差別の国"イタリアだ」「なぜ笑えるのか?」といった厳しい反応が殺到した。

 サッカー界では、トッテナム・ホットスパーのデリ・アリが、SNSアプリの「スナップチャット」で新型肺炎にまつわる"おふざけ投稿"を行なって大バッシングを浴び、謝罪に追い込まれたばかり。ブッフォンも単なるジョークで済まされることはなさそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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