「私の能力不足だった」FC東京の長谷川監督は、なぜ新システム4-3-3を導入したのか?

2020年02月15日 渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

選手の特性とか、良さを最大限活かすシステム

「ACLは本当に勝てば勝つほど楽しくなってくる」と語った長谷川健太監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2月14日に、Jリーグの開幕を告げるイベント、キックオフカンファレンスが都内で開催された。昨季は最終節まで優勝争いを演じたFC東京の長谷川健太監督は、19年シーズンをこう振り返った。

「あと一歩。運も、実力も、監督の能力も足りなかったと思います。いろんな噛み合わせで、マリノスの勢いが最後には勝ったんだと思います」

 昨季は19勝7分8敗で、J1リーグを2位で終えた。

「20勝以上しないと優勝できないと思っていました。なのでやはり1勝、2勝足りなかったんだと思います。得点が46だった。1シーズン目が39だったかな。7点増えたけど、まだまだ少ないです。55点ぐらいを目標に、達成できれば、その先に優勝が見えてくるかなと思います」
 
 そんな得点力アップのために今季導入したのが、4-3-3の新システムだ。ACLのプレーオフ、フィリピンのセレスネグロス戦では2-0と快勝。グループリーグ初戦の蔚山現代でも、敵地で1-1のドローと上々の仕上がりを見せている。

「選手の特性とか、良さを最大限活かすシステムというのは、毎年考えていかないといけない。今季の東京には4-3-3が合うのじゃないか。私自身このシステムを使うのは、清水の6年目以来です。どうなるかは分かりませんが、チャレンジを続け、一年間戦っていければと思います」

 開幕12戦無敗(9勝3分)だった昨シーズンのようなロケットスタートを見せ、悲願の初優勝を果たせるか。新シーズンを占う開幕戦の相手は、長谷川監督が現役時代にプレーし、監督としても長期政権を築いた所縁の深い清水エスパルスだ。

「ACLの分析をしていたので(清水の対策は)これから」と話す指揮官の様子からは、新シーズンへの手応えと自信が感じられた。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

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