暴徒化したファンがユナイテッドCEO自宅を襲撃! SNSには「ウッドワードは死ぬ」と殺害を予告する動画も

2020年01月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

英識者たちも蛮行に憤慨

ユナイテッド低迷の責任を追及されているウッドワードCEOの自宅が襲撃され、現地は騒然としている。 (C) Getty Images

 長年の低迷にファンの忍耐も限界なのかもしれない。だが、そうであっても、決して許されない行為がある。

 公共放送『BBC』や衛星放送『Sky Sports』などイギリスの複数メディアは、1月28日(現地時間)、マンチェスター・ユナイテッドのエド・ウッドワードCEOの自宅が暴徒に襲われたと報じた。

 同日、SNSでは、暴徒たちが自宅敷地内に発煙筒を投げ込む動画が、「エド・ウッドワードは死ぬ」というキャプションとともに投稿された。幸いにも、襲撃時にウッドワード本人や妻、2人の子どもたちは不在だったため、負傷者はいなかった。

 一連の事態を受け、ユナイテッドはすぐに声明を発表。警察と協力して実行犯を探し出すとし、犯罪行為や不法侵入が判明した者は、生涯入場禁止処分を科すと同時に、法的措置を取る考えも明かした。

 ユナイテッドは、「ファンが意見を表明するのと、犯罪で損害を与え、命を危険にさらそうとするのは別物だ。シンプルに言い訳できないことである」と非難している。

『Sky Sports』の番組に出演していた元イングランド代表のケビン・フィリップスは、「このようなニュースを聞くのは気分が悪くなる。ショッキングだ」と批判した。

「越えてはいけない一線がある。ユナイテッドだろうが、どのクラブだろうが、何があっても、ひとりの個人に責任を負わすことはできない。たとえクラブの所有者でも、だ。ひとりを責め、その人間の家を攻撃することなどできない。倫理的に正しくない。間違えている」

 同じく元イングランド代表のグレアム・ル・ソーも「このようなことをする人間に言い訳はない」と怒りを露にしている。

「ユナイテッドが安定して良いパフォーマンスを出せていない理由はたくさんある。議論するところはたくさんある。だが、このような振る舞いはできない。不快だ」

 ウッドワードCEOの手腕を疑問視する声が少なくないのは確かだが、建設的な批判と犯罪行為の区別がつかないのは論外。今は事態の収拾することを祈るばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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