不甲斐なきU-23日本代表…浮き彫りになったオーバーエイジの必要性

2020年01月14日 サッカーダイジェスト編集部

オーバーエイジを核に据えたチーム作りも

U-23代表を率いる森保監督。U-23アジア選手権ではチームを決勝トーナメントに導けなかった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 グループステージ第2戦にして、早くもU-23アジア選手権において敗退が決定したU-23日本代表……約半年後に控える東京五輪で「金メダル獲得」を目指しているものの、現状では期待感よりむしろ不安が膨らむばかりだ。

 すでに開催国として東京五輪への出場権を得ている"特権"が、予選を兼ねているU-23アジア選手権ではマイナスに働いてしまったとも言える。相手がせっかくガチンコで立ち向かってくる戦いで、日本側は"本気"になれなかったのである。

 真剣勝負の経験が浅い若手だけでは、やはり頼りない。史上初のグループステージ敗退と不甲斐ない結果を受けて改めて浮き彫りになったのは、オーバーエイジの必要性。

 例えば、ボールをいくら回せども得点がなかなか奪えない現状を考えれば、FWは最優先に補強したいポジションだ。
 
 ベストな候補者は、A代表でエースの地位を築く大迫勇也か。多彩なフィニッシュワークと柔軟なポストプレーを主武器とするこのストライカーが加われば百人力で、決定力不足を改善し得るだけでなく、攻撃の手詰まり感も解消できるだろう。

 なにより欧州リーグでも活躍するタレントが揃う2列目を活かすには、大迫はこれ以上ない人材と言える。PSVの堂安律、マジョルカの久保建英とはA代表でもともにプレーしていて共通理解度も深い。11月のコロンビア戦(0-2の敗戦)のように、ふたりを孤立させるような事態にはならないはずだ。

 このようにオーバーエイジを核に据えてチーム作りを進めていくのもひとつの考え方だ。23歳以下の選手たちだけでは世界どころかアジアでも勝てない現状では、チーム強化において抜本的な改革が必要である。

 国内Aマッチデーの3月に開催される南アフリカ戦(27日)と、同31日にコートジボワール戦(30日)では、堂安、久保、ボローニャの冨安健洋ら欧州組に加え、オーバーエイジの候補者を呼ぶプランも浮上しているようだが、果たして……。

構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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