「日本のビルドアップを徹底研究した」韓国代表監督が”森保ジャパン撃退プラン“の完遂を自画自賛!

2019年12月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「完璧な出来。戦略の勝利だ!」と高らかに

日本戦快勝の陰に綿密なゲームプランあり──。試合後、韓国のP・ベント監督(手前)がその一端を明かした。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 まさに、してやったりの采配だった。

 水曜日に行なわれたE-1東アジア選手権、韓国対日本の優勝決定戦は、攻守両面でソツなく振る舞ったホームチームが快勝を収め、3大会連続5回目の頂点に立った。序盤から日本の生命線であるパスワークとサイドアタックを封じ込め、韓国がじわじわと敵陣に踏み込む。28分にファン・インボムの豪快ミドルで先制すると、以降は上手く日本の攻撃をいなしながらリードを守り切った。

 試合後の記者会見で、誇らしげにゲームプランを明かしたのが、韓国代表のパウロ・ベント監督だ。今年1月のアジアカップはベスト8で敗退し、ワールドカップ予選でも拙攻が目立つばかりで調子が上がらないまま。今大会も香港と中国を相手に連勝を収めたものの、奪った3得点はいずれもセットプレーからで、流れのなかでの得点がない。国内メディアも懐疑的な論調を繰り広げ、日韓戦は進退をも左右する重要なゲームと位置付けられていた。

 ポルトガル人指揮官は、綿密に練り上げた戦略を選手たちがものの見事に遂行してくれたと、賛辞を惜しまない。

「中2日のゲームで、選手たちにとっては過酷な状況だったが、完璧な出来のゲームをしてくれた。個々がなにをなすべきかを理解し、明確な守備戦術を実行したのだ。とにかく(引き分けで優勝の)日本に危険な先制ゴールを与えてしまっては話にならない。日本のビルドアップの始点から抑え込む必要があったし、ゴールキックからスタートするさまざまなパターンを徹底的に研究して臨んだ。どこでプレスを仕掛け、奪った後はいかに切り替えるのかまでを、チームとして何度も確認し合った。そして攻撃はスピードのあるウイングを活用するカウンターアタック──。こうした戦略が実を結んだ結果、勝利を掴むことができたのだと思う」

 
 後半途中、日本がペースを握って韓国を押し込む時間帯があったが、結果的にビッグチャンスを迎えるには至らなかった。50歳の指揮官は「選手たちの疲労を考えれば、90分間をフルでプレスは仕掛けられない。リードしたなかで、彼らは申し分ない対応をしていたと思う」と、ふたたび選手たちを称えている。

 さらにベント監督は「この1年で25試合を戦ったが、負けたのは2試合(アジアカップ準々決勝とブラジル戦)だけだ」と豪語し、「悪くない結果だろう」と批判的だった報道陣にチクリ。最後は「ワールドカップ出場に向けた我々の歩みが確かなのは明白だ。このスタイルを維持しながら邁進していきたい」と、決意を新たにした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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