【移籍市場超速報】トップ下補強を目論むユベントス バイエルンのシャキリに正式オファー&スナイデルともコンタクト

2015年01月01日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

シャキリにはインテルやリバプールも興味。

バイエルンが移籍を容認したシャキリにユベントスがアプローチ。本人もユーベ移籍には前向きのようだ。 (C) Getty Images

 マッシミリアーノ・アッレグリ監督の要望に応えてトップ下の補強を検討しているユベントスは、トップ下補強の本命であるスイス代表ジェルダン・シャキリの獲得に向けて、バイエルンに正式なオファーを送った。
 
 提示された条件は買い取り義務付きのレンタル(評価額1500万ユーロ=約21億円)で、半年間のレンタル料300万ユーロ(約4億2000万円)をキャッシュで支払い、来夏の買い取り後に残る1200万ユーロ(約16億8000万円)を3年分割にするというもの。
 
 バイエルンにとっては好ましい条件ではないが、シャキリ自身がユベントスへの移籍に好意的な反応を示している点は強みだ。
 
 シャキリにはユベントス以外にもインテル、リバプールが興味を示している。インテルは1500万~1600万ユーロ(約21億~22億4000万円)での買い取り義務付きレンタル、リバプールルは完全移籍を前提として交渉を進めたい意向と見られる。
 
 ユベントスはこれと並行して、シャキリ、アレッサンドロ・ディアマンティ(広州恒大)と並ぶ候補のひとり、ヴェスレイ・スナイデル(ガラタサライ)とコンタクトを取り、移籍の可能性について打診した。
 
 クラブ間の交渉はまだ始まっていないが、ガラタサライが話し合いに応じるとすれば、完全移籍が前提になるだろう。ガラタサライは財政状況が悪化しており、スナイデルも2~3か月分の給料が未払いの状態だ。今後の進展が注目される。
 
 一方、セリエBで昇格争いを続けているボローニャが、今シーズン末で契約が満了するイタリア代表FWセバスティアン・ジョビンコの獲得を真剣に検討している。
 
 ボローニャのSDに就任したばかりのパンタレオ・コルビーノ(元レッチェ、フィオレンティーナSD)は、この1月にユベントスに移籍金を支払って獲得することで、競合に対して先手を打つだけでなく、セリエA昇格に向けた切り札にしたいと目論んでいるようだ。
 
翻訳:片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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