異例の3人キャプテン… 扇原貴宏がともに苦境を乗り越えた相方“キーボー”に感謝「あいつがいなかったら…」

2019年12月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

今季は異例の“3人キャプテン”でスタート。シーズン途中に天野が離脱して…

シーズン終了後の挨拶で感極まり涙する喜田(一番左)を労う扇原(右から3人目)。キャプテンとしてチームを優勝に導いた二人だ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ34節]横浜3-0FC東京/12月7日(土)/日産

 最終節で迎えたFC東京との"優勝決定戦"を3-0の完勝で制した横浜F・マリノスが、15年ぶり4度目のリーグ優勝を飾った。しかしこの日、主軸のひとりである扇原貴宏の姿はピッチ上になかった。33節の川崎戦で警告を受け、累積4枚によって出場停止となっていたからだ。


「悔しい想いもありましたけど」としたうえで、それでも、ピッチ上で普段通りの攻撃的なサッカーを展開し、勝利で優勝を引き寄せたチームに、「頼りがいのある仲間ばかりなので、安心して見ていました」と厚い信頼を寄せていたことを明かした。

 今季はシーズン前に、喜田拓也、天野純とともに、異例の"3人キャプテン"のひとりに選ばれた。天野はシーズン途中でベルギー2部のベベレンに移籍したが、その後は喜田と扇原のふたりが互いに助け合い、チームを引っ張ってきた。

 シーズン中には天野のほか、やはり三好康児がベルギー1部のアントワープへ移籍。さらに20節までに11得点を叩き出していたエジガル・ジュニオが重傷を負い、長期離脱を強いられる苦境もあった。

 そんな苦しい時期をともに乗り越えてきた"相棒"に対して、扇原は感謝の意を述べる。
「今シーズンは移籍や怪我人が多かったり、3連敗した時期もあった。自分自身も退場してチームに迷惑をかけることもあったり、本当に苦しいこともあったけど、そういう時もキーボーとふたりで先頭に立ってやって来れた。キーボーに助けられた部分もあったし、感謝したい。あいつがいなかったら、この結果はなかったと思う」


 ともにボランチとして貢献してきた二人だが、扇原はキャプテンとして喜田とこうしようと話し合ってきたことはあまりなかったという。
「キーボーは行動で示せる男ですし、僕自身も先頭に立って引っ張ってやっていくうえで、口だけじゃなくて行動で示せたのは良かったと思う」

 互いにキャプテンとして、中盤の底を担ってきた扇原と喜田。「Jリーグのほかのチームはやっていない」と自負する攻撃的なサッカーのなかで、黒子的な存在としてチームを支えてきたふたりの活躍抜きには、横浜の15年ぶりの優勝は語れないだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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