「日本はマンガがお手本」「中国人はとにかく…」元日本代表監督ザック氏、アジア諸国の違いや“最高の教え子”を語る!

2019年11月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

セリエAのスクデット争いについては…

地元メディアのインタビューに応じたザッケローニ氏。 (C) Getty Images

 元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏がイタリアのサッカー専門メディア『Passione del Calcio』のインタビューに応じた。

 ミラン、インテル、ユベントスといういわゆるイタリアのビッグ3を率いたザック氏は、日本代表のほか、北京国安やUAE代表の監督を務めるなど、アジアの国々でも采配を振るった。

 そんな経験豊富な指揮官に対し、同メディアはまず、現在のセリエAについて尋ねている。

 8連覇中のユベントスの一強状態となっているセリエAだが、今シーズンはアントニオ・コンテ新監督を迎えたインテルが、最後までスクデット争いを演じそうな勢いを見せている。

「ユベントスにはクオリティーの高さと実力があり、何年にもわたってリーグを制覇している。インテルはよくやっている。だが、去年はチャンピオンズ・リーグの出場権をかろうじて手に入れた。優勝となると、やはりユベントスが有利と言わざるを得ないだろう。追いつくのは容易ではない」

 さらに、現在低迷が続いている古巣ミランについては、「ビッグクラブになりすぎたような気がする」と見解を示した。

「規模が大きくなることは素晴らしいことだが、巨大になりすぎた気がするね。さらに誰も船頭がいない状態が長く続いた。ステーファノ・ピオーリが新たな指揮官になったことで、これまでとは異なる方向に進んでいるとは思う」

 ほかにも、「これまで監督として指導した選手のうち、最も優秀だったのは誰か?」と問われると、さすがにひとりには絞り切れず、多くのレジェンドの名を挙げた。

「絶対にしくじらないアンドリー・シェフチェンコ、イワン・ビアコフ、シニシャ・ミハイロビッチ、ファビオ・カンナバーロ、アレッサンドロ・デル・ピエロ……。アドリアーノは、キャリアにおいて迷子になったかもしれないが、プレーヤーとしての破壊力は素晴らしかったよ」

 そして最後に、これまで指揮を執った日本、中国、UAEの印象について問われると、次のようにコメントした。

「日本はサッカーを題材にしたマンガ(『キャプテン翼』)を頼りに成長を続けた、スピードのあるテクニシャンの集団だ。中国人は、とにかくフィジカルが強い。そして、UAEはいま、急速に成長し続けている」

 4年間に渡り率いた日本の印象が「マンガ」というのは興味深いが、それだけテクニックのある中盤のタレントが多かったということを強調したかったのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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