スペイン代表監督が電撃交代? 現監督モレーノは「選手たちへ涙の別れを告げた」と現地報道

2019年11月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

前任のL・エンリケが復帰? 現地19日に連盟から発表か

現監督モレーノ(左)はL・エンリケ(右)が復帰を望むのであれば退任すると公表していた。 (C) Getty Images

 スペイン代表は11月18日、EURO2020予選最終戦でルーマニアに5-0と大勝した。この一戦が、ロベルト・モレーノ監督の"ラ・ロハ"(スペイン代表の愛称)指揮官としてのラストゲームとなるようだ。

 『MARCA』紙や『AS』紙といったスペイン・メディアやスポーツ専門チャンネル『ESPN』によると、スペインサッカー連盟(RFEF)は昨夏退任したルイス・エンリケ前監督を呼び戻し、モレーノ監督が退任するという。RFEFは19日の会見で正式発表する見込みだ。

 L・エンリケはことし6月に「個人的な家庭の事情」で指揮官の座を退任。のちに9歳の娘が骨肉腫で亡くしたことが分かった。後を継いだモレーノ監督は、L・エンリケが復帰を望む際は自分が譲ると話していた。

 それから5カ月。スペインはモレーノ監督の下でEURO2020予選を順調に勝ち進み、本大会への出場権を獲得した。だが、ルーマニア戦の試合後、指揮官は会見に臨まなかった。報道によれば、ロッカールームで涙ながらにチームへの別れを告げたという。

 選手たちは多くを語らず、『MARCA』によると、ファビアン・ルイスは「監督のことは何も知らない。何も答えられない」とコメント。サウール・ニゲスは「僕らは何も知らない。仮定の話にはコメントしない。ロベルトの仕事はピッチで示されている。僕らは彼にとても満足だ」と話した。

 また、ジェラール・モレーノは「結局のところ、僕らにできることは何もない。練習し、ベストを尽くすのみだ。僕らは監督やスタッフとともにある。死ぬまで一緒だ」と述べている。

 今後については、19日の会見を待つ必要があるが、同紙はモレーノが代表スタッフにとどまるかどうか不透明としたうえで、試合後の行動を見る限り、「残留」の可能性は低いと報道。『ESPN』は、直近でL・エンリケとモレーノの関係が悪化したとも伝えている。

 また、L・エンリケがセルタやバルセロナで仕事をしたフアン・カルロス・ウンスエがアシスタントコーチに就くとも報じた。

 2018年のロシア・ワールドカップでは開幕直前にジュレン・ロペテギが解任され、急きょフェルナンド・イエロ体制で臨み、ラウンド・オブ16で敗退したスペイン。EURO本大会に向けた監督交代は、どのような影響を及ぼすだろうか。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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