「僕が夢を語ったら…」岡田武史氏がオーナーを務めるFC今治がJ3参入へ!

2019年11月11日 寺下友徳

FC今治がJFL4位以内確定でJ3昇格へ!

ロック総統から贈られた「Jの鍵」を手に喜びを爆発させるFC今治。写真:寺下友徳

 11月10日(日)に行われたJFL(日本フットボールリーグ)第27節に勝点46の3位で臨んだFC今治は、ホームのありがとうサービス.夢スタジアム(以下、夢スタ)に12位のFCマルヤス岡崎を迎え1対0で勝利を収めた。

 同時刻に開催されていた勝点38の5位・ホンダロックSCがMIOびわこ滋賀に1対1で引き分け。さらに勝点37の6位・ヴィアティン三重が鈴鹿アンリミテッドに0対0の引き分けで終わったことで、残り3試合を残しJ3昇格への絶対条件となるJFL4位以上が確定した。

 すでにFC今治は2018年よりJ3クラブライセンスを取得。今季年間平均観客数もJ3昇格の基準となる2,000人以上が確定しており、これで1976年・大西サッカークラブとして創設以来43年目、元日本代表監督の岡田 武史氏が経営に参画して5年目、そしてJFL3年目にしてJ3昇格条件をすべて満たしたことになる。

 3,381人が詰めかけた観衆から大きな歓声があがったのは前半27分のことである。相手GKのミスパスを右サイドで拾ったMFの玉城峻吾(前・ツエーゲン金沢)がFWの内村圭宏(前・コンサドーレ札幌)にボールを預けると、ルックアップした内村はボランチの位置からPA内へと走りこんできた元日本代表・橋本英郎(前・東京ヴェルディ)に絶妙のスルーパス。「昇格を決めるゴールを決めたいと思っていた」職人が放った「第27節・前半27分・背番号27」のトリプル27となる右足シュートはゴール左隅に転がっていった。

 その後、FC今治は元ガンバ大阪FWの平井将生のドリブルや、前・名古屋グランパスのFW松本孝平のパワープレーを駆使したFCマルヤス岡崎に苦しめられる場面もあったものの、最終的にはGKの修行智仁(前・大分トリニータ)や3バック中央の園田拓也(前・ロアッソ熊本)を中心とした最終ラインと「前からアグレッシブにプレッシャーをかけようとした」右アウトサイドMFの元日本代表・駒野友一(前・アビスパ福岡)を中心とした中盤のコンパクトな布陣が機能。

 最後は前線に今季途中にポルトガルのポルティモネンセから復帰したFW長島滉大の突破力も活用し逃げ切りに成功。試合終了直後にホンダロックSCとヴィアティン三重の引き分けが判明すると、選手たちは「Jの鍵」を持ったキャプテンのDF太田康介(前・ツエーゲン金沢)を中心にスタンドと一体になってJ3昇格の喜びを分かち合った。

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