【リバプール×マンC展望】クロップ到来後はアンフィールドで勝率8割。難攻不落の本拠地で大勝する可能性も?

2019年11月10日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

有名ブックメーカーの見立ては?

出場停止/リバプール=なし マンC=なし
故障者/リバプール=クライン(DF)、マティプ(DF)、シャキリ(MF) マンC=エデルソン(GK)、ラポルト(DF)、ジンチェンコ(DF)、ロドリ(MF)シルバ(MF)、ザネ(MF)

 プレミアリーグの首位と2位が対戦する文字通りの天王山。覇権争いの行方を大きく左右する中盤戦のビッグマッチだ。
 
 絶対に負けられないのは、早くも6ポイントの差をつけられているマンチェスター・シティだ。仮に敗れれば9ポイント差。挽回が難しくなる。
 
 リーグ最多の9アシストを記録しているケビン・デ・ブルイネ、リーグ2位タイの9ゴールを挙げているセルヒオ・アグエロが好調を維持しているのは朗報ながら、ネックは故障者の多さ。
 
 チャンスメーカーのダビド・シルバと攻守の鍵を握るアンカーのロドリが間に合わず、CBの大黒柱エメリック・ラポルトが長期離脱中のDFライン中央は、引き続きフェルナンジーニョがジョン・ストーンズのパートナーを務める見込み。ビルドアップでは貢献できるものの、カウンターを受けた際の守備対応には不安が残る。敵の強力3トップを、はたして最後まで無得点に抑えられるか。
 
 CL4節のアタランタ戦で太ももに違和感を覚え、大事を取ってハーフタイムで交代した守護神エデルソンは欠場する見込み。安定したボールスキルとパスの技術、GKとは思えない卓越した戦術眼でビルドアップ時に重要な駒として機能する「最後尾の司令塔」の不在は、組み立てのクオリティーが低下するだけではない。数的優位を確保できず、リバプールの代名詞でもあるゲーゲンプレスの餌食になる危険も高まり、場合によっては大敗を喫する可能性もある。
 
 一方のリバプールは、悲願のプレミアリーグ制覇に向けて、ライバルを突き放す大チャンスだ。本拠地アンフィールドでは45試合負けなしとプレミアで圧倒的な強さを誇り、まさに難攻不落。なによりマンCとの噛み合わせが悪くない。クロップが監督に就任した15年10月以降、カップ戦も含めたホームでの戦績は4勝1分け。勝率は実に8割だ。
 
 エースのモハメド・サラーにやや元気がないのは気になる部分だが、逆サイドのサディオ・マネが絶好調で、CFロベルト・フィルミーノも凄みを増している。持ち前のゲーゲンプレスによって高い位置でボールを奪い、盤石とは言えないマンC守備陣を一気に崩し切る――。先制ゴールを奪えば相手はさらに前がかりにならざるをえず、得点の機会は増えるはずで、一方的な展開になる可能性もゼロではないだろう。
 
 不安材料は、ジョエル・マティプが怪我で欠場する見込みが高いCBの強度。いまや世界ナンバーワンCBの評価を受けるフィルジル・ファン・ダイクは健在ながら、その相棒役の候補であるデヤン・ロブレンはビッグマッチでのミスが少なくなく、そこから一気に崩されかねない。
 
 ちなみに、英国の有名ブックメーカー『ウィリアム・ヒル』の勝利オッズは、リバプールが2.6倍でマンCが2.55倍。アウェーチームがやや有利という見立てだ。
  
●構成/ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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