11月２日、横浜国際総合競技場で行なわれたラグビー・ワールドカップの決勝は、32-12でイングランドを撃破した南アフリカが、2007年大会以来３度目となる優勝を果たした。

　文字通りの死闘に敗れたイングランドだが、準決勝で大会連覇中の王者ニュージーランドを撃破した戦いぶりは称賛を集めた。そのチームを率いたのが、ヘッドコーチのエディー・ジョーンズだ。

　2015年のラグビー・ワールドカップで日本代表を率いたことでも知られる名将は、今大会も巧みな手腕でチームを統率。とりわけ、そのニュージーランド戦で見せた素早いプレスとパスワークは、世界を驚かせた。

　そんな59歳のオーストラリア人指揮官に魅了されたのが、マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラだ。

　現地時間11月１日に行なわれた記者会見において、バイエルンの監督時代に、ジョーンズの来訪を受けたことを明かしたグアルディオラは、「非常に気さくな人だった」と、楽しげにその時の思い出を語った。

「彼に会えて嬉しかったよ。スポーツや人生といった他愛もない話をしたんだ。我々はラグビーにあるいくつかの動きについても意見を交換した。私はラグビーの大ファンなんだ。正直なところ、あまり深くわかっていないし、プレー経験もないけど、テレビで観ているよ」

　ジョーンズとラグビーへのリスペクトを熱心に語ったグアルディオラは、「サッカーにも活かせることがある」と、さらに熱を込めた。

「彼らから学べることは多いよ。あれだけ激しい試合の後に、一体どうすれば、あれだけ選手たちを蘇らせられるのかを聞いてみたい。本当にどうやって乗り切っているのだろう？ あれは凄いことだし、私には想像もできない」

　さらに「我々は彼や彼のスタッフを招待して、もっと話がしてみたい」とも語った。惜しくもイングランド代表の世界制覇の夢は叶わなかったが、サッカーとラグビーの名将同士の再会は実現するのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部