V・ファーレン長崎、今夏着用の平和祈念ユニを長崎原爆資料館へ寄贈。3選手らが折り鶴とともに館長へ手渡し

2019年10月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

被爆三世プレーヤーが県外で衝撃を受けた経験とは?

平和祈念ユニを長崎の原爆資料館へ。 平和の発信を続ける V・ファーレン長崎。

 J2のV・ファーレン長崎が去る10月2日、夏の公式戦7試合で着用した平和祈念ユニフォームを長崎原爆資料館に寄贈した。鹿山拓真、江川湧清、古賀貴大の3選手と松田浩育成部長が同館を訪問し、ファンらが作った折り鶴などとともに大久保一哉館長に手渡した。

 被爆地・長崎から平和の尊さを発信しようと、2015年からスタートした平和祈念ユニフォームは、V・ファーレン長崎が同館に毎年寄贈しているもので、エントランスには多くの千羽鶴とともに展示されている。

 長崎出身で被爆三世という鹿山は、「大学で初めて県外に出て、8月9日に原爆が落ちたことを知らない人がいたり、サイレンが鳴らないことに衝撃を受けました。選手として、V・ファーレン長崎の平和のメッセージ『愛と平和と一生懸命』を伝えていく力になりたい」と話した。

 ファンと交流し、一緒に千羽鶴を折ったという江川は、「ファンや選手が一緒になってつくった千羽鶴に糸を通したのですが、それも長崎がひとつになってできたこと。みなさんの平和への想いが伝わりました」と語り、寄贈後、資料館を見学した古賀は、「隣の佐賀県出身ですが、あまり身近ではなかった。小学生以来での資料館でしたが、平和に対して強い想いを持つことができた」と話した。

 この夏、広島と長崎のユース世代で行なわれたピースマッチのユニフォームも併せて寄贈。育成部の松田部長は、「選手たちは、好きなサッカーがプレーできるのは、平和な日常があるからだと改めて理解していました」と語った。2015 年の被爆 70 年、戦後 70 年以降、サッカーユニフォームが、原爆資料館に展示され、スポーツから平和へのメッセージを送っている。 

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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