【ルヴァン杯決勝|札幌】昨季の湘南の“スギちゃん”のように…。菅大輝が決戦での活躍を誓う!!

2019年10月26日 佐藤香菜(サッカーダイジェスト)

初の大舞台に緊張しながらも、活躍を誓った21歳の菅

大雨と冷たい強風が吹き荒れる中、しっかりと翌日の決勝戦へ向けて調整を行なった菅大輝(写真中央)ら札幌のメンバー。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 10月26日(土)の2019 JリーグYBCルヴァンカップ決勝の川崎戦に向け、同25日、札幌は埼玉スタジアム第2グラウンドで前日練習を行なった。

 先日の台風19号以来の大雨と予報されたこの日の天気は、朝から冷たい強風が吹きつける大雨で、練習グラウンドへ向かう道路には水深数㌢の巨大な水溜まりができるほど。当初予定されていた1時間の練習は、選手のコンディションを考慮し、予定よりも早く切り上げられた。

 クラブ史上初のタイトルが懸かる大一番。決勝戦では左ウイングバックで起用される可能性が高いアカデミー出身の21歳、菅大輝は、自身の経験でもビッグマッチに挑むのは今回が初めてだという。
「やっと(ここまで)来たという感じはありますけど、いつも以上に緊張していますね。いつもの試合の10倍くらい。もともと緊張しやすいんですけど、それ以上にもっと……」と緊張した面持ちを浮かべる。
 
 ただ、同じU-22代表の東京五輪世代で、同じ左ウイングバックのポジションを競う湘南の杉岡大暉は、昨年のルヴァンカップ決勝で決勝点を決め、大会MVPにも選出されている。
「去年その試合を見て、いつかスギちゃんのような"いいとこ取り"じゃないですけど、MVPを獲って、そういう風になれたらと思っていたので、明日その(目標を叶える)チャンスが来たので、狙っていきたいです」

 また、菅はユースの名門とも言われる札幌のアカデミーからの生え抜きだが、「僕たちの代は強い世代ではなかったので」と断りを入れつつ、「明日は最高のピッチに立てる」「弱小の世代の中のひとりとして、そういう選手でもこういう舞台でやれるんだぞというのを出していけたら」と意気込み、そして、「小4からこのチームにはお世話になっているので、恩返しというか、そういう意味でしっかり明日はカタチとしてタイトルというものを獲りに、狙えたら」と抱負を述べた。

 6月のコパ・アメリカでは初めてA代表に選出されるも、出場機会は得られなかった。そんな菅にとって、この決勝戦は自身の活躍をアピールできる最高の舞台なのかもしれない。10倍の緊張を10倍のパワーに変えて、とびきりのパフォーマンスを発揮してくれることを期待したい。

取材・文●佐藤香菜(サッカーダイジェスト編集部)
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