伊東純也は“幻のアシスト”など随所で可能性を感じさせるも…ヘンクは王者リバプールに4発完敗【CL】

2019年10月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

可能性を感じさせた伊東の仕掛け

右サイドで奔走した伊東(右)。その精度の高い鋭いクロスはリバプール守備陣を苦しめた。 (C) Getty Images

 現地時間10月23日、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージの第3節が開催され、グループEでは、ベルギーのルミナス・アレーナで最下位のヘンクと2位のリバプールが対戦した。

 ヘンクに所属する日本代表FWの伊東純也は、4-4-1-1の右サイドハーフとしてスタメン出場。これでCLでは3試合連続での先発起用となった。

 試合は、開始早々にCLのアウェー戦4連敗中のリバプールが、均衡を破る。2分、バイタルエリアでボールを受けたチェンバレンが右足一閃。狙いすましたショットはゴール左下隅を突いた。

 欲しかった先制点を奪ったリバプールは、その後も小気味の良いパスワークと素早い仕掛けでヘンクを翻弄。次第にワンサイド気味にゲームを推し進めるようになっていった。

 一方のヘンクは相手に押し込まれる苦しい時間が続く。そんなチーム状況下で伊東は見せ場を作る。

 18分にカウンターからエリア内で得たチャンスは、ミートの瞬間にバランスを崩して転倒してしまったものの、27分には得意のピンポイントのクロスでサマタのヘディングをお膳立て。ゴールネットを揺らしたこのショットは、直前の伊東のポジションがVAR判定の末にオフサイドを取られ、ノーゴールとなったが、39分にもアーリークロスで決定機を演出した日本代表MFは可能性を感じさせた。

 ヘンクの奮闘は見られたが、前半はペースを落とさずに時間を進めたリバプールが、1-0とリードして終了した。

 迎えた後半、中盤で互いにボールを奪い合う激しい攻防戦が展開されたなかで、ヘンクは伊東を起点にレッズの守備ブロックを突き崩しにかかる。そんな背番号7は、49分にはドリブル突破で会場を沸かせて、アピールした。

 前半の終盤から続く相手の勢いに後手に回るシーンが増えたリバプールだったが、ゴラッソで流れを引き戻す。

 57分、フィルミーノからのパスをバイタルエリア中央で待っていたチェンバレンが右足のアウトサイドでダイレクトシュート。この鋭い一撃はクロスバーに当たってゴールに吸い込まれた。

 鮮やかな一撃で差を広げたリバプールは、落ち着いたパスワークでポゼッションを高めて主導権を握る。かたやヘンクは相手にボールを持たれる時間が続き、カウンターも繰り出せずにチャンスを創出できない苦しい時間が続いた。

 ペースダウンせずにプレーしたアウェーチームは、77分にマネがループシュートを決めて、ダメ押し点をゲット。さらに86分にはサラーが相手DF二人をかわしてからの圧巻のシュートを決めて趨勢を定める。

 何とか一矢報いたいヘンクも88分にオデイがゴールを決めたが、その反攻も虚しく、試合は4-1でリバプールが勝利した。

 巧者ぶりを発揮して3ポイントを積み上げたリバプールは、首位ナポリと勝点1差の2位の座をキープ。一方、89分までプレーを続けた伊東の奮闘も実らずに完敗を喫したヘンクは最下位のままとなっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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