「相手の嫌がることを体現できた」長谷部誠が胸を張ったレバークーゼン戦、勝利の要因は?

2019年10月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

開幕戦以来のクリーンシートを達成

好調レバークーゼンを沈める一戦で奮闘した長谷部。 (C) Getty Images

 現地時間10月18日、ブンデスリーガ第8節が行なわれ、長谷部誠と鎌田大地が所属するフランクフルトはホームにレバークーゼンを迎え、FWゴンサロ・パシエンシアとパス・ドストがそれぞれゴールを奪取し、3-0で完勝した。

 代表帰りの鎌田はベンチスタートとなり、出番は与えられなかったが、センターバックの中央でフル出場した長谷部は、序盤から精力的に相手を追い込み、一気に主導権を握ることができた展開に満足気だった。

「レーバークーゼンのような個々の能力が高いチームには『とにかく相手に対してアグレッシブにプレーする』『好きなようにやらせない』という、戦う姿勢を見せなければいけなかった。前半は姿勢を出すことができ、後半は少し引きすぎた部分もあったけれど、守り切ることもできた」

 もどかしさがあった。代表ウィーク突入でリーグが中断する直前に行なわれたブレーメン戦で、チームが逆転ゴールを挙げた直後に長谷部のファウルでPKを献上し、引き分けに終わるという苦い結末を迎えていた。責任感の強い長谷部は試合後、「ここで失った勝ち点2を取り戻さなければ」と語っていただけに、今日の一戦には並々ならぬ気合で臨んでいた。

「中断前の試合で歯がゆかったというか…ホームで最後に追い付かれてしまった。だからこそ、中断明けの今日の試合は重要だった。これから対戦する相手チームを考えても、今日しっかり勝つことは、チームにとって非常に大事だと肝に銘じていた」

 加えて、レバークーゼンに対する苦手意識を払しょくできたことも大きい。昨季終盤に対戦し、1-6と大敗を喫していた。以降、チーム全体が調子を落とし、リーグ戦で順位を落とすきっかけにもなってしまった試合だ。

「相手は非常にうまく、能力の高い選手が揃っているチーム。だからこそ、いわゆるツバイカンプフ(1対1の競り合い)の場面では、しっかり相手につく。いくら強くても、真向から戦うチームに対しては苦手にしている部分があることは、分析ではっきりしていたので、相手の嫌がることを体現できた」

 さすがに後半に入ると何度か危ない場面も作られたが、負傷したGKケビン・トラップの穴を見事に埋めているGKグレデリク・レノウのファインセーブなどでしのぎ、開幕戦以来となるクリーンシートも達成している。

「守備の人間としては、やっぱり失点0はうれしい。GKも、非常にチームを助けてくれた。チャンス作られた場面では要員を詰めていかないといけないが、結果として0で抑えられたことを、ポジティブに受け止めている」

 強豪相手の快勝。上位進出を狙うチームにとって大きな自信となるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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