【移籍市場超速報】大詰めの移籍交渉、進展した契約延長交渉

2014年12月11日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

リヒトシュタイナーは17年までの延長で話が進展。

ガッビアディーニ(左)のナポリ移籍は、細部の詰めを残すのみ。ユーベとリヒトシュタイナー(右)の契約延長交渉は、合意に向かって動き出した。 (C) Getty Images

【ナポリ】ガッビアディーニと条件面の詰めが進む
 
 マノーロ・ガッビアディーニのナポリ移籍交渉が大詰めを迎えている。共同保有権を持つサンプドリア、ユベントスとナポリの間では、移籍金1300万ユーロ(約18億2000万円)で合意に達しており、後は実質的に選手サイドとの交渉を残すのみ。
 
 12月10日、代理人のシルビオ・パリアーリとクラブ首脳が会談し、年俸140万ユーロ(約1億9600万円)+ボーナスという条件で大筋合意に至った。とはいえ、ナポリは原則として契約する全選手に肖像権の譲渡を求めており、この点が最後の争点になっている。
 
 1月の移籍そのものには同意しているだけに、あとはディテールの詰めだけだ。
 
【ユベントス】リヒトシュタイナーとの契約延長交渉が進展
 
 ユベントスは、今シーズン末で満了を迎える右SBシュテファン・リヒトシュタイナーとの契約の延長に向けて、12月10日、代理人との会談を持った。
 
 最終的な合意には達していないものの、2017年までの延長に向けて話が進展したことは間違いない模様。最終的には延長が実現する可能性が高いと見られる。
 
【パルマ】ロシア/キプロス石油資本への売却交渉が決着か
 
 パルマのトンマーゾ・ギラルディ会長は、かねてから進めてきたクラブの経営権譲渡について、売却先となるロシア/キプロス資本の代理人となっているイタリア人弁護士ファビオ・ジョルダーノと12月10日、ミラノで会談し、最終的な合意が成立した。詳細については11日に明らかにされる予定だ。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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