【鹿島】実戦復帰のレアンドロ。正念場の今、次戦こそ本来のパフォーマンスを見せたい

2019年10月10日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「まずはリカバリーを優先させて準備したい」

白崎の先制点をアシストしたレアンドロ。それ以外で攻撃面の見せ場は少なかったが、精力的な守備は悪くなかった。写真:徳原隆元

[ルヴァンカップ準決勝第1戦]川崎3-1鹿島/10月9日/等々力
 
 1か月以上、実戦から離れていた鹿島のレアンドロが、川崎とのルヴァンカップ準決勝第1レグでようやくピッチに戻ってきた。
 
 スタメンに名を連ねた背番号11は、さっそく決定的な仕事をこなす。10分、右サイドからドリブルで持ち運ぶと、鋭いクロスを供給。これを逆サイドにいた白崎凌兵がヘッドでねじ込み、鹿島が幸先良く先制に成功する。
 
 結果的に、鹿島はその後、3失点して痛恨の逆転負けを喫する。この結果に、レアンドロもまったく納得がいっていなかった。
 
「3つの大会(J1リーグ、ルヴァンカップ、天皇杯)を戦っているチームとして、怪我人が多くなっているし、疲労も溜まっています。それが試合の終盤になれば影響してきますし、フロンターレは賢い戦いをしていたと思います」
 
 自らの活躍についても、ほとんど興味を示さない。
 
「アシストできたのは嬉しいですけど、最大の目標である勝利は得られなかった。(アシストについて)コメントするよりも、今は負けたことのほうが悔しいです」
 
 試合を通じてレアンドロのパフォーマンス自体は、どうだったか。たしかに、ゴールに直接関与するプレーは見せたが、それ以外はやや低調だったと言わざるを得ない。相手を抜きにかかっても、あっさりと止められてしまう。ボールコントロールはスムーズさを欠き、思うように前に運べず、攻撃の流れを切ってしまうことも少なくなかった。
 約1か月ぶりの実戦で、試合勘が欠如していたのかもしれない。アタッカーとしての迫力はやや足りなかったが、ただ守勢に回る展開のなかで、最後まで足を止めず、精力的なディフェンスで奮闘する姿はあった。
 
 レアンドロが言うように、今の鹿島は少なくない怪我人を抱えている。それでも連戦が続き、"国内3冠"を目指すなら、今が正念場でもある。
 
 13日に予定されているホームでの第2レグに向けては、とにかくチーム全体で「体力の回復」を強調する。
 
「負けることは、みんな望んでいません。全員で次の試合の準備をしようという言葉がありましたし、まずはリカバリーを優先させて準備していこうという雰囲気です」
 
 レアンドロ自身に関しては、第1レグで"試運転"は済んだはず。もし次の試合でも起用されれば、その時は本来のパフォーマンスでチームを逆転勝利に導く活躍を見せてほしい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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