松木安太郎がモンゴル戦のスタメンをセレクト!「変化なくして前進なし!CF南野拓実、トップ下に久保建英で新たな風を吹かせたい」

2019年10月09日 松木安太郎

終盤のここぞの場面でギアを上げられないのが課題だから…

松木氏が選んだスタメンはこれだ!

 カタールワールドカップ・アジア2次予選のモンゴル戦(10日)、タジキスタン戦(15日)のメンバーには、少しビックリしたよ。クラブであまり出場機会を得られていない海外組が選ばれていたし、反対にJリーグで点に絡んでいる鈴木武蔵などが外れた。この選考を見る限り、森保一監督は、国内組より海外組を評価しているということだろうね。
 
 モンゴルやタジキスタンのような2次予選の相手は、日本が普通にプレーすれば間違いなく勝てるレベル。誤解を恐れずに言うと、誰が出場しても勝てる相手だし、そうでなければ話にならない。だから、テストの意味も含めて、もう少しJリーグの選手たちが選ばれるかなと思っていたんだ。
 
 でも、国内組は永井謙佑、橋本拳人、畠中慎之輔の3人だけ。これまで選ばれていた武蔵あたりが、どんな理由で外されたのかは気になるところだよね。2次予選はいろんな選手を試せる場だし、テストに値する選手にチャンスを与えてほしかったというのが僕の本音だよ。
 
 森保監督は、既存の選手たちに厚い信頼を寄せているのだろう。加えて、今回の選考で広島時代の教え子=自分の戦術を知っている選手を重用する傾向もなんとなく分かった。
 
 ただ、そうしたやり方は、2次予選の対戦相手にしたら対応しやすいだろうね。日本は今まで通りのメンバーで、今まで通りの戦い方をしてくるわけだから、その良い部分を徹底的に潰せばいい。
 
 僕は前々から言っているけど、森保ジャパンはチームの幅、戦い方の幅が決して広くはないんだ。攻撃が一本調子で、前半と後半の攻め方があまり変わらない。だから、終盤のここぞというところでギアを上げられない。そこがずっと課題だから、チームに刺激を与える新戦力の発掘や台頭は不可欠だと思う。
 
 ただ、10月の2試合では、ほとんど9月と変わらないスタメンが並ぶだろうね。最終ラインは左から長友佑都、吉田麻也、冨安健洋、酒井宏樹だ。ボランチは柴崎岳が軸になるし、中島翔哉や南野拓実も先発入りしてくるだろう。
 
 今回のテーマのひとつは、怪我で招集を回避した大迫勇也の代役をどうするかだ。FWには大迫とはタイプの違う浅野拓磨や鎌田大地を呼んでいる。必然的に戦い方は変わってくるだろう。

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