U-22日本代表、アメリカに0-2敗戦…北中米遠征は攻撃陣不発で無得点のまま帰国

2019年09月10日 林 遼平

メキシコ戦からスタメン11人全員を変更して臨んだが…

U-22アメリカ戦でスタメン出場した小川。流れは良かったものの、崩しのアイデアが足りなかった。写真:林遼平

 北中米遠征に臨んでいるU-22日本代表は9月9日、アメリカのカリフォルニア州にあるチュラビスタ・エリート・アスリート・トレーニングセンターでU-22アメリカ代表と対戦。チャンスを作る場面こそあったものの、前半の終盤に失点を許すと、後半にもPKからゴールを奪われて0-2の敗戦を喫した。

 アメリカと対戦した日本は、6日に行われたU-22メキシコ代表戦から先発11人全員を変更。GKに小島亨介が入り、3バックは右から大南拓磨、岡崎慎、瀬古歩夢、中盤は右から橋岡大樹、松本泰志、高宇洋、菅大輝を並べた。また2枚のシャドーには前田大然と遠藤渓太を起用し、最前線には小川航基が入った。

 試合は立ち上がりから互いにチャンスを作り合う展開となる。開始3分にはアメリカにチャンス。高い位置でボールを失ったところからミドルシュートを打たれたが、ここは小島が好セーブで失点を阻止した。

 一方、直後の4分には日本に決定機が訪れる。相手のセットプレーから自陣でボールを奪うと、高とのパス交換から前田がスピードを生かしたカウンターを発動。ゴール前まで運びシュートを狙ったが、相手の好対応に阻まれてゴールとはならなかった。

 その後、互いに攻撃し合う状況が続いたが、徐々にペースはアメリカへと傾いていく。「立ち上がりは僕にもいい縦パスが入っていたし、チームとしての流れや、やりたいことをやれていたと思う。だけど、ちょっとそこからアイディアが足りなかったと思う」とは小川の言葉。序盤こそうまくボールを動かしていたものの、時間が経つに連れて後方のビルドアップのところでミスが増加。ボールを奪っても次のパスがなかなかつながらず、相手がボールを保持する時間が増えてしまった。

 すると44分、敵陣でのボールロストからカウンターを食らってしまい、最後は背後を通されてGKと1対1に。これは流石の小島も止めることができず先制点を奪われてしまった。

 後半に入ってビハインドを負う日本は、中盤に田中碧を入れて修正を図る。投入された田中は小気味よく絡みつつ、ボールを左右に展開。前半とは違ってボールを握る時間を増やした。
 
 だが、63分に再びボールロストから速攻を受けると、ペナルティエリア内で大南が相手選手を倒してしまいPKを献上。このPKを沈められてリードを2点に広げられてしまった。

 これで得点を奪いに行くしかなくなった日本は、安部裕葵や上田綺世らを投入し、選手交代を駆使しながら反撃のチャンスを窺っていく。しかし、チャンスをことごとく決め切ることができず、90分の安部の直接FKはゴール上へ。最後まで得点を奪えないまま試合終了のホイッスルを聞いた。

 結果、試合は0-2で敗戦。メキシコ戦に続いて勝利を掴めず、北中米遠征では無得点のまま帰国の途に就くことになった。

取材・文●林遼平(フリーライター)
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