【三浦泰年の情熱地泰】ブラジル編|試合観戦に励む充実の日々。サッカーを観るためなら400キロのバス移動もいとわない?

2019年09月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合を観戦するなかで様々な人々との交流も深まる

モルンビースタジアムで行なわれたサンパウロ対グレミオの一戦。今季からサンパウロに加入したダニエウ・アウベスも健在だ。(C) Getty Images

 ブラジレイロ・セリエAのサンパウロFC vs.グレミオをモルンビースタジアムで観戦した足で、そのままコパ・パウリスタのECサンベルナードの試合を観戦。
 
 その翌日にナイターでコリンチャンスvs.アトレチコ・ミネイロを見て、さらに3日後にはサンパウロ州を離れ、パラナ州クリチバでアトレチコ・パラナエンセvs.グレミオのコパ・ド・ブラジルの準決勝、第2レグを観戦した。
 
 興奮冷めやらない翌日にはブラジレイロU-20のアトレチコ・パラナエンセvs.クリチバに足を運び、6日間で計5試合を観戦した。
 
 ほぼ毎日のように各地で試合観戦に励んでいる最近である。
 
 ダブルヘッダーで観戦することも多く、同じ日に異なる大会や違うカテゴリーの試合が複数あれば、移動して少しでも多くの試合を観戦しようとしている。
 
 パルメイラスU-20vs.クルゼイロU-20を11時から観戦した足で、サンカエターナU-20 vs.ミラソルU-20の試合を同日に見てレベルの差や雰囲気の違いを感じとったりもしている。
 
 あるいは、ECサンベルナードU-20vs.タウバテU∸20の前半に選手をチェックして、後半はプロのコパ・パウリスタ、サンカエターナvs.アグアサンタをハーフタイムの間に移動して観に行くなど、U-20とプロの違いを間近で感じてみたりもしている。
 
 何のためと言われても困るのではあるが、きっとそんな奴いないであろうからそんなことをしているのか?
 
 指揮を執っている時には出来ないことのひとつとして、人のサッカーを1試合でも多く見るのは悪いことではない。選手を知る機会にもなるし、戦術を確認することもある。
 
 ブラジルのサッカーの特徴や今の傾向も分かってくるし、見に来ているサポーターの気質も各地で違うし、ファンの尊さやファンの神経に触れる機会にもなる。そしてクラブを知る機会に発展したこともある。
 
 アトレチコ・パラナエンセはクラブのトレーニングセンターを訪問させてくれたし、あるスモールクラブでは、会長が試合後に監督室へ招待してくれて、30分くらいクラブの問題点について話をしたこともあった。
 
 車で移動、電車で移動、バス、飛行機、タクシー、Uberと徒歩。自転車以外の手段で試合観戦に向かう。日本にいたら、なかなか出来ない環境で経験を積んでいる。
 
 ひとりで試合を見るだけではなく、日本人やブラジル人の友人たちと、通訳を入れずに行ったこともある。娘が来伯した際には2人で見に行った。
 
 ブラジルのサッカーを生で見たことのない人が喜んでくれると僕も嬉しい。6月のコパ・アメリカも良かったがやはり国内リーグは格別だ。
 
 僕はサンパウロを拠点に動いているが、サンパウロはやはりチーム数も多いし、試合も多い。この地をベースに試合だけでなく、練習も見られたらと考えている。
 
 何度か見せてはもらっているが、ビッグクラブの練習視察はハードルも高く、ほとんど練習を見せる文化はない。ただネガティブではないと思うので、これからお願いしてみたいと思う。
 
 また、ブラジル国内で監督を経験、または今も監督をしている指導者やサポートするコーチ、下部組織の監督などと話す機会も幾度となく訪れている。
 
 まだまだ監督目線である僕にとっては良い時間となることが多い。僕の恩師であるエメルソン・レオン氏の声はたまに聞きたくなり、何度か連絡をして家に会いに行ったりもしている。たまに僕の教え子である「元選手」からも連絡が入り、懐かしくも想い出す時もある。
 
 コパ・ド・ブラジルでは応援しているアトレチコ・パラナエンセがインテルナシオナルと決勝。国内リーグのブラジレイロ・セリエAはフラメンゴが少し抜け出しそうな気配。
 
 パルメイラスの勢いが止まり、フェリポンは解雇となった。
 これは今週のビッグニュースと言っていいのか?
 
 相変わらず監督の入れ替わりは激しく、友人も何人か解雇になっている。解雇になるのが仕事。それが監督だ。
 

次ページ試合を追いかけるべく、日本でなら新幹線か飛行機で移動しているのだろうが……

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