早期退団でドイツ行きの可能性も!? マラガの財政問題で“出場できない”岡崎慎司は一体どうなる?

2019年09月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

デットラインに間に合わなければ…

マラガ移籍後、公式戦に出場できていない岡崎。果たして、クラブが抱える問題は解消されるのだろうか。 (C) Getty Images

 岡崎慎司が苦境に追い込まれている。

 昨シーズンの終了と共に契約満了となったレスター・シティを離れ、今夏にマラガへ移籍した岡崎。先月30日に行なわれた入団会見では、「夢だったスペインでサッカーがしたかった」と口にするなど、その前途は洋々であった。

 だが、その直後に大きな問題が明るみになる。サラリーキャップ制度を導入しているラ・リーガから、既定の選手年俸の上限を超えていたマラガへ選手の登録を制限する処分が下されたのだ。

 これを受け、マラガは滞っていた現有戦力の整理を急ピッチで進め、即座にハビエル・オンティベロスをビジャレアル、FWのミハエル・サントスをコペンハーゲン(デンマーク)に売却。さらに現地時間8月31日にはセネガル人MFのアルフレッド・エンディアエをサウジアラビアのアル・シャバブに放出した。

 しかし、サラリーキャップの問題を解消するためには、さらなる選手の放出が必要となったため、マラガは高給取りである主力のファンピを売りに出しているが、いまだ売却話の進展は聞こえてこない。

 窮地に立たされている岡崎について、スペイン紙『La Vanguardia』は、「いまだ登録ができない日本人は、最悪の場合、マラガの抱える問題を理由にクラブを去ることもできる」と契約破棄の可能性を指摘した。

 地元紙の『La Opinion de Malaga』は、岡崎側が置かれている状況に不安と苛立ちを募らせていると伝えたうえで、マラガの下に同じ2部のウエスカが獲得に関する問い合わせをしてきたことを報道。

 さらに地元ラジオ局『Deportes Cope Malaga』は、「代理人は、クラブに対して選手登録の見通しを確認したうえで、オカザキがプレー出来ない現状がありえないことであると通知した。そして、スペインとドイツからのオファーを精査している」と伝えている。

 岡崎の状況も踏まえた一連の問題に対して、マラガのビクトル・サンチェス監督は、現地時間9月1日のジローナ戦前に行なわれた会見において、「我々はこの試合に向けて選手登録できることを望んでいた……」と本音を漏らしつつも、こう語っている。

「試合の登録期限の最後の瞬間まで待ったが、1人もできなかった。そのため、いま大事なのは、起用可能な選手たちであるということだ。ただ、我々は選手登録ができるのを待ち続けている」

 仮に何も動きがないまま、移籍市場がクローズした場合、クラブが現有戦力をクビにする非情な手段を講じるか、もしくは自ら契約を打ち切るかを決断しない限り、岡崎は少なくとも来年1月に冬の移籍市場がオープンするまで公式戦に出られないことになる。

 はたして、33歳のサムライ戦士は、その時にいかなる決断を下すのだろうか――。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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