「この男は抑えられない」アメリカのプロレスラーが白血病と戦うボローニャ指揮官に送ったメッセージとは?

2019年08月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

ミハイロビッチへエールを送ったワケは?

『WWE』のスターであるレインズ(左)からミハイロビッチ(右)へ送られたメッセージとは? (C) Getty Images

 ボローニャのセルビア人指揮官シニシャ・ミハイロビッチの勇敢な振る舞いに賛辞が相次いでいる。

 昨シーズンの途中にボローニャの監督に就任したミハイロビッチは、今シーズンのチーム始動直後の7月13日に、急性白血病を患っていることを告白。「この戦いに私は勝つ」と闘病生活への覚悟を示し、クラブの希望もあってその職に留まったままチームを離れて治療することを選択した。

 それから約1か月が経った今月25日のセリエA開幕節ヴェローナ戦で、ミハイロビッチは見違えるようにやつれた姿でベンチに入ると、しかしこれまでと同様に熱く指示を飛ばし続けたのだ。

 そんな50歳の指揮官が見せた勇敢な姿に、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』が寸評において、「現場に来た勇気への採点。それ以外のことは、勝てなかった無念も含めて二の次だ」と評せば、クラブ公式SNSには、「おかえり、戦士」、「開幕節の勝者はひとりだけ」といったメッセージが数多く寄せられた。

『Gazzetta dello Sport』によれば、この試合のために入院していた病院を一時的に退院したというミハイロビッチへは、意外なところからもエールが届いている。声の主は、アメリカの世界的なプロレス団体『WWE』のスーパースターであるローマン・レインズだ。

 なぜ、プロレス界のスターがミハイロビッチに気に掛けたのか――。それはレインズ自身も同じ病気を患っていたからである。昨年10月にファンの前で自身が白血病であることを告白し、王座返上と長期離脱を電撃発表していたレインズは、今年2月末にリングに復帰していた。

 そうした経験もあって、同じ病と戦うミハイロビッチに感銘を受けたレインズは、8月28日に自身のツイッターを更新。こう、メッセージを発信した。

「この男を抑えることはできない。ボローニャの監督ミハイロビッチの、イタリアでの白血病との戦いに関する信じられない物語を聞いた。彼は強力な指導者であり続ける」

 現地時間8月30日に行なわれるセリエA第2節のスパル戦でも指揮を執るというミハイロビッチ。病と戦う熱血漢から目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事