「ウチダのチャントが送られた」右SBでセリエAデビューの冨安健洋、PSMのシャルケとの秘話を独メディアが明かす

2019年08月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

敵のファンから驚くべき反応が

右SBでセリエAデビューを飾った冨安。現地では上々の評価を得ている。 (C) Getty Images

 今夏にセリエAのボローニャに加入した20歳の日本代表DF冨安健洋は、8月26日の開幕節ヴェローナ戦で、右SBでデビュー。試合は1-1で引き分けたものの、冨安のプレーは現地でも高く評価されるなど、上々のスタートを切っている。

 ドイツ・メディア『WAZ』は29日、その冨安について、プレシーズンでのある秘話を明かした。

 それはちょうど1か月前、ボローニャがシャルケとプレシーズンマッチを行なった時のことだ。

 この試合でも右SBで先発したボローニャの冨安に、対戦相手のシャルケのサポーターから驚くべき反応があったと、WAZは綴っている。

「試合中にシャルケのサポーターは、ボローニャの右SBでプレーした冨安健洋に向けて、かつて所属していた内田篤人(現鹿島アントラーズ)のチャントを送った。どうやら、この日本人選手のクオリティーに疑いの余地はなく、内田と同じ右SBを務めていたことも、シャルケ・サポーターの心を揺さぶったようだ」

 内田と同じポジションの日本人だったというだけで、冨安にチャントが送られたのは、それだけ印象的な選手だったということだろう。

 ちなみに、その内田がシャルケでデビューを飾ったのは、9年前の8月21日のハンブルク戦だ。今年の同日には、シャルケは公式SNSを更新。「2010年8月21日にアツト・ウチダはブンデスリーガでデビュー」というコメントとともに、その年にDFBカップで優勝した際の内田の写真を掲載した。

 内田はこの試合で59分、右SBジョエル・マティプ(現リバプール)と交代で出場し、約30分間プレー。それから、少しずつ信頼と実績を積み重ねて、不動の右SBとしての地位を築いていったのだ。

 2017年に退団するまで、内田はサポーターから愛されていた。シャルケが投稿した内田の記事には、現地サポーターから「ウシだ!」、「彼は絶対的なレジェンド」、「日本で復活しているなら買い戻して」、「彼はいつも心の中にいる」、「戻ってきてほしい!」といったコメントが100件以上寄せられている。

 冨安は、この内田のようにファンから認められる選手になれるのか。若きサムライの挑戦に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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