「リョウは柔軟」「どのポジションでも輝ける」人生初の右SBを務め上げた宮市亮に賞賛の声!

2019年08月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

今季3試合目、フル出場を果たす

1週間ほどのトレーニングを経て、公式戦で右SBをこなし、一定の評価を得た宮市。 (C) Getty Images

 今シーズンのブンデスリーガ2部は、現時点で3人の日本人選手がプレーしている。ハノーファーの原口元気、ベルギーのシント=トロイデンからレンタルで加入したシュツットガルトの遠藤航、そしてザンクト・パウリの宮市亮だ。

 1部昇格を目指す戦いはすでに開幕しており、現地時間8月16日に行なわれた第3節では、ザンクト・パウリがシュツットガルトと対戦し、1-2で敗れた。ベンチスタートの遠藤に出番はなく、日本人対決は"ニアミス"に終わったこの試合で、大きな注目を集めたのが先発フル出場を果たした宮市だった。

 というのも、「人生で初めてプレーした」(ドイツ紙『BILD』)という右SBで起用されたのだ。しかも、プレシーズンに試していたわけではなく、監督にその旨を通告されたのは、試合の数日前だったという。

「監督から右サイドバックのトレーニングをするように言われました。少し驚いたし、最初の2日間は戸惑うことが多かったので、きちんとできるか心配でした。今までこのポジションでプレーしたことがなかったからです。でも、今日の試合である程度は、うまくできたのではないかと思います」

 その言葉通り、慣れないポジションで攻守に奮戦した急造右SBを、『BILD』は「コンバートしたばかりだとシュツットガルトに気づかせることはなかった」と高く評価。ザンクト・パウリのジョス・ルフカイ監督は試合後の会見で、「リョウには柔軟性がある。スピードを武器に、正面を向いてボールを受けることができれば、どこをやっても輝くことできる」と称賛している。

 また、ドイツ・メディア『WELT』は、「ザンクト・パウリは故障者続出のため、数人が不慣れなポジションを務めなければならなかった。なかでも、宮市は全く未知のポジションでのプレーを強いられた」とその背景を説明しつつ、「試合には敗れ、チームとしての課題は残った。だが、宮市はその責務を十分に果たしたと言えるだろう」と称えている。

 これまでのキャリアで度重なる怪我に苦しんだ宮市だが、今シーズンは開幕から3試合連続でフル出場を果たしている。いつまで右SBを務めるのかは定かではないが、本人は「プレーの幅が広がる」と前向きに捉えているようだ。

 ここまで1勝2敗と負け越しているザンクト・パウリは、8月26日にホルシュタイン・キールと対戦する。現地紙によれば、宮市は引き続き右SBとしての起用が濃厚なようだ。攻守にわたる活躍で、チームを勝利に導くことができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事