「新たな宝石」フランスに16歳の超新星、現わる! パリSG撃破に大きく貢献した“カマビンガ”とは何者か?

2019年08月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

元ミランのチームメイトも褒め称える才能の持ち主

パリSGの名手たちに対しても物怖じすることなく堂々とプレーしたカマビンガ。 (C) Getty Images

 フランスの絶対王者に早くも土がついた。

 現地時間8月18日に行なわれたリーグ・アン第2節で、パリ・サンジェルマンは敵地でレンヌに1-2と不覚をとった。

 去就騒動に揺れるネイマールを欠いたとはいえ、キリアン・エムバペをはじめ、エディンソン・カバーニ、マルコ・ヴェッラッティ、チアゴ・シウバとほぼベストメンバーで臨み、36分にはカバーニのゴールで先制点も奪っていた。

 ところがフランスの絶対王者は、まさかの逆転を許した。その敗因の一つに挙げられているのが、レンヌの超新星MFエドゥアルド・カマビンガの存在である。

 現在16歳のカマビンガは、5-3-2のスリーセンターハーフの一角で起用されると、巧みなボールキープからの推進力のある持ち上がりと的確なパスワークで、年齢を感じさせない堂々たるプレーを披露し、パリSGの名手たちを翻弄。フランス・メディア『Foot Mercato』によれば、この試合における彼のパス成功率は驚異の98パーセント(41本中40本を成功)だったという。

 そして、48分に決勝ゴールを呼び込んだのも、この超新星だった。右サイドでボールを持ったカマビンガは左足で素早くクロスをエリア内に供給し、ロマン・デル・カスティヨのヘッド弾をお膳立てしたのだ。

 この逸材は一体、何者なのか――。アンゴラで生まれ育ったカマビンガが、レンヌと契約したのが2013年、11歳の時のこと。家族とともに移住していたフランス北部のフージェールにあるユースクラブ『AGLデラプ・フージェール』でプレーしていたのをスカウトに見出されたのだ。

 下部組織で研鑽を積み、着実に成長を遂げると、18年12月にクラブ史上最年少でプロ契約。今年4月6日に開催されたアンジェ戦でリーグ・アンでのデビューを果たし、それ以降は7試合に出場した。

 そして今シーズンはプレシーズンからトップチームに帯同すると、開幕から2試合連続スタメンと定位置を確保している。

 そんなカマビンガに対するチーム内での評価はうなぎ上りだ。かつてミランでもプレーしたセネガル代表FWエムバイ・ニアングは、フランスのテレビ局『Canal Plus』の取材で「もはや驚きもしないね」と、その才能を次のように評した。

「今日のように彼はビッグゲームを創り出せる。その実力には、もはや驚きもしないよ。あいつを毎日見ていたら分かることだ。もちろん課題はあるし、おごることなく頭を上げてプレーし続けないといけないけどね。でも、今のように続けていったら必ず良い未来が待っているはずだ。16歳であれだけやれるのは凄いね。才能があるのは明らかだ」

 無論、辛口で知られるフランス・メディアからも賛辞が相次いでいる。

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