【移籍市場超速報】A・マドリーのチェルチにアーセナルも注目

2014年11月21日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

1月の完全移籍を前提にA・マドリーとコンタクト。

今夏に移籍したA・マドリーでは適応に苦労しているチェルチ。インテルのほかにアーセナル、サンダーランドのプレミア勢も興味を示す。 (C) Getty Images

【アトレティコ・マドリー】チェルチにプレミア勢からも触手
 
 今夏トリノからアトレティコ・マドリーに移籍したイタリア代表FWアレッシオ・チェルチは、期待したほどの出場機会が得られていないこともあり、1月に移籍のチャンスがあれば検討する用意があることをほのめかしている。
 
 ロベルト・マンチーニ新監督がサイドアタッカーの補強を望んでいるインテルが獲得に動こうとしているのは周知の事実だが、他にもプレミアリーグのサンダーランド、そしてアーセナルが興味を示している。
 
 両クラブともすでに、1月の完全移籍を前提にA・マドリーとコンタクトを取り始めており、予算的にレンタル以外で獲得する余力のないインテルは厳しい状況に置かれている。
 
【サンプドリア】ブレイク中のFWオカカが契約延長に合意せず
 
 10代でローマの怪童として注目を浴びながら、その後はセリエBのクラブを転々とし、今シーズン、サンプドリアに移籍して25歳でやっとブレイクを果たしたステーファノ・オカカ。11月18日にジェノアで行なわれたイタリア対アルバニア(国際親善試合)でイタリアA代表にデビュー、初ゴールを挙げる活躍を見せた。
 
 サンプドリアは、2016年6月で切れる契約を延長するべく、好条件を提示しているが、選手サイドは今のところこれに応じる気配はなく、話し合いは平行線をたどっている。もしこのまま契約を延長しないとすれば、サンプドリアは来夏、1年後に移籍金ゼロで失うのを避けるためバーゲンに近い価格で手放すことを強いられる可能性が高い。
 
 そうした事情もあり、一部では良いオファーがあればこの1月に売却する可能性もあると囁かれているが(ミランが興味を示しており、ジャンパオロ・パッツィーニとの交換を打診している)、クラブサイドにはその意思はないようだ。
 
 というのも、シニシャ・ミハイロビッチ監督がオカカは戦力として絶対不可欠な存在だと考えており、少なくとも今シーズンはチームに残すことを強く望んでいるため。その間に契約延長できなければサンプドリアは来夏の移籍市場における交渉力を大きく落とすことになるが、それもやむをえない、背に腹は代えられないというのが、マッシモ・フェレーロ会長の判断のようだ。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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