ヘルタが“絶対王者”に好戦! ブンデスリーガ開幕戦でバイエルンが8シーズンぶりに勝利を逃す

2019年08月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

レバンドフスキがドッペルパック! それでも…

チーム一丸となってバイエルンから貴重な勝点をもぎとったヘルタ。終盤まで運動量を落とさない見事なゲーム運びだった。 (C) Getty Images

 現地時間8月16日、2019-20シーズンのブンデスリーガ開幕戦が行なわれ、バイエルン・ミュンヘンが本拠地でヘルタ・ベルリンと対戦した。

 試合は前人未到のブンデスリーガ8連覇を目指すバイエルンがキックオフ直後から攻勢に出る。ハイテンポのパス回しを展開する絶対王者に対し、ヘルタも怖じ気づくことはなく、積極果敢なフォアチェックと局面での肉弾戦を演じ、前掛かりなアグレッシブな姿勢を見せる。

 それでも均衡を破ったのは、地力に勝るバイエルンだった。24分、右サイドを突破したニャブリがグラウンダーのクロスをエリア内に供給すると、レバンドフスキが滑り込みながら合わせた。

 主砲のブンデスリーガ史上初となる5シーズン連続の開幕戦ゴールで先手を取ったバイエルンは、さらにプレーのテンポをアップ。それによりプレスをことごとく剥がされるようになって、防戦一方となっていったヘルタだったが、ワンチャンスをモノにする。

 36分、敵バイタルエリアでボールを持ったルケバキオが果敢にシュート。これがイビシェビッチの背中に当たって方向が変わり、ゴールへと吸い込まれた。

 これで息を吹き返したアウェーチームはついには試合をひっくり返す。38分、イビシェビッチのスルーパスに抜け出したグルイッチが名手ノイアーをかわして無人のゴールに流し込んだ。

 追加点を奪えずにいる間によもやの逆転を許したバイエルンは、眼前に構えるヘルタの守備ブロックに完全に膠着。同点への突破口を見出せずにビハインドを背負ったまま、前半を終えた。
 迎えた後半も前半と同様にボールを支配するホームチームと前がかりなプレッシングをかけるアウェーチームという構図でゲームは進行したが、思わぬ形でタイスコアに戻る。

 60分、レバンドフスキがエリア内のボールに関係のないところでグルイッチに倒されると、一度は見逃されるも、VAR判定の末にPKとなって、これをポーランド代表FWが自ら決めたのだ。

 背番号9のドッペルパック(1試合2得点の意)で試合を振り出しに戻したバイエルンは、なおも攻勢を貫く。かたやヘルタも王者からの勝点1がちらつくなかでも守勢には回らずに相手へのハイプレスを続けた。

 80分を過ぎてからバイエルンは相手を完全に押し込み、ほぼワンサイドゲームを展開。85分にサンチェス、87分にデイビスと攻撃的なカードを切ったが、集中力を持続して手堅い守りを見せたヘルタのブロックを打ち崩せず……。結局、最後まで勝ち越し点が生まれなかった試合は2-2で決着した。

 なお、ボルシアMGに0-1と敗れた2011-12シーズン以来、8年ぶりに開幕戦勝利を逃したバイエルンは、現地時間8月24日に行なわれる第2節で敵地に乗り込んでシャルケと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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