コパ日本代表の東京V渡辺皓太が横浜へ完全移籍! 新キャプテンとして名門再建を託されるも苦渋の決断

2019年08月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

渡辺は先月、東京Vの新キャプテンへ就任したばかりだった

先月に入籍したばかりの渡辺皓太。写真:滝川敏之

 横浜F・マリノスは8月8日、東京ヴェルディからMF渡辺皓太を完全移籍で獲得したことを発表した。
 
 以下は、横浜の公式HPでの渡辺のコメントだ。
「はじめまして。東京ヴェルディから移籍してきました渡辺皓太です。Jリーグを代表するクラブでプレーできること、とてもわくわくしています。チームのことを理解し、少しでも早くピッチに立って戦力となれるよう頑張ります。応援よろしくお願いします」
 
 渡辺は6月のコパ・アメリカで日本代表にも選出された、将来を嘱望されている20歳。
U-21日本代表でもプレーし、来年の東京五輪での活躍も期待される。

 だが、その有力選手がJ2のクラブからJ1の優勝を争うクラブへのステップアップと簡単には割り切れない事情もある。
 
「この度、移籍することになりました。シーズン途中で移籍を決めたことを申し訳なく思っています。しかし、自分のサッカー人生の目標の中で将来を考え、夢へ進む一歩としてこの判断に至りました。
 
 4歳の頃からお世話になり、自分の人生のほとんどをヴェルディで過ごし、ここまで育ててもらい、本当に感謝しています。応援してくださる皆様、家族、そしてヴェルディのためにも、もっと成長していきます。本当にありがとうございました」
 
 東京V公式HPで本人もこう語っているように、ヴェルディひと筋の渡辺は、先月発足した永井秀樹新監督による新体制のもと、キャプテンにも任命されていた。
 
 本人にとっても東京Vにとっても、そうした複雑な事情を抱えるなか、クラブは『渡辺皓太選手移籍に関して永井秀樹監督から東京ヴェルディを支えてくださる皆様へ』と題して公式HPで異例ともいえる声明を発表している。
 
「東京ヴェルディを愛する皆様へ。
 この度、渡辺皓太が横浜F・マリノスに移籍することとなりました。自分が監督となり、これからの新しいヴェルディ、新しいスタイルを作っていく上で替えの利かない欠かせない存在であり、近未来を見据えた新生ヴェルディの中心となる大変重要な選手を失うことは、正直非常に残念であります。
 
 本人とも腹を割って時間をかけて、もちろん残留を強く望んで慰留してきましたが、やはり皓太本人の強く固い決意があり、大変苦渋の決断ではありますが、本人の意思を尊重し送り出すこととしました。
 
 緑で育った皓太のさらなる成長を願いつつ、皓太をはじめ緑から巣立った選手たちが再びヴェルディでプレーしたいと思えるようなサッカー、チームを目指して、残ったメンバーで日々質の追求に全力で取り組んでまいります。
 
 引き続き、東京ヴェルディへのご支援、ご声援を何卒よろしくお願いいたします。
東京ヴェルディ 監督 永井秀樹」

 東京Vは26節を終えて、勝点36の13位。自動昇格は厳しくなったものの、プレーオフ進出はまだまだ可能性があるだけに、東京Vにとっては手痛い主力の流出となりそうだ。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事