「シンジは勇敢」「マラガは良い契約をした!」元日本代表監督アギーレがスペイン挑戦の岡崎慎司を激賞!

2019年07月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

アギーレが考える岡崎にとっての「最低限の障害」とは?

かつて日本代表を率いたアギーレが“愛弟子”である岡崎を称えた。 (C) Getty Images

 33歳のベテランストライカーの新天地がようやく決まった。現地時間7月30日、スペイン2部のマラガは、日本代表FW岡崎慎司の獲得を発表した。

 今月25日にはマラガでメディカルチェックを済ませていた岡崎。一時はオーナーのアブドゥラー・アル=タニがゴーサインを出さなかったことで交渉が破談に終わるかと思われたが、無事に2020年6月までの1年契約を締結させた。

 ようやく新天地を決めた日本代表FWは、契約発表後に行なわれた同じスペイン2部に属しているコルドバとのフレンドリーマッチに早速出場。33分から60分にオンティベロスと交代するまで、約30分間に渡ってプレーし、積極果敢なフォアチェックを見せるなど、"らしさ"を存分に発揮した。

 そんな岡崎を激賞する人物がいる。元日本代表監督のハビエル・アギーレだ。

 2014年7月から2015年2月まで日本代表を率いていたアギーレ。その間に行なわれた公式戦の全10試合で先発起用するなど、岡崎を重宝していたメキシコ人監督は、マラガの地元紙『El Desmarque』の取材で「シンジは非常に勇敢だ。守備でもピッチに身を投げ出すこともいとわない。それが彼の美徳だからだ」と賛辞を贈っている。

「彼は基本的にエリア内で勝負する選手で、チームの為によく働いてくれる。決して背が高いわけではないが空中戦も強いし、勝負をするタイミングも心得ている。守備も求められれば、ピッチになぎ倒されようとも自分の身体をぶつけにいく。とにかくタフなんだ」

 さらにスペインでアトレティコ・マドリーやエスパニョールなど4クラブを歴任した経験を持つアギーレは、岡崎がリーグに馴染むのが「簡単だ」という見解を示している。

「スペインのサッカーは、ブンデスリーガやプレミアリーグに比べて適応するのが簡単だと思う。激しい身体のぶつかり合いも少ないからね。イングランドであれば、センターフォワードはロングボールから肘のぶつけ合いを求められる。これは今も昔も変わらない。ただ、スペインはよりプレーをしたがるチームが多いからそれはシンジにとっても好都合だろう。彼はエリア内でスペースを探すアーティストだ。ボールを渡せば、何をすべきかを瞬時に見つけてくれる。私の見る限りでは、まだコンディションも問題ないし、準備はできていると思う」

 ただ、アギーレは岡崎のスペイン挑戦に関して、「心配なことがある」と漏らし、こう続けている。

「シンジは英語とドイツ語を話せるが、スペイン語は彼にとって初めて扱う言葉になる。だから少しコミュニケーションの部分では時間がかかるだろうね。プレーの面では20歳の若手よりも、早く実力を示してくれるだろうから言語の問題だけが、最低限の障害になると思う」

 それでも、「私はマラガがとても良い契約をしたと断言できる。彼は間違いなくやってくれる」と太鼓判を押したアギーレ。果たして、岡崎はかつての"恩師"からの期待に応えるような活躍ができるのか。そのパフォーマンスに注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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