オランダ産の大器がバルサからパリSGへ電撃移籍! 16歳MFが手にする驚愕の年俸が明らかに…

2019年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

U-17W杯では日本の前に立ちはだかる!?

まだ体格は華奢ながら、圧倒的な技巧とフットボールIQを誇るシモンズ。オランダ代表とパリSGの近未来を担う天才肌だ。(C)Getty Images

 リーグ・アン王者のパリ・サンジェルマンが、ひとりの若き俊英の獲得を発表した。2003年生まれの16歳、シャビ・シモンズ。幼少期からバルセロナのカンテラ(下部組織)で天才少年と謳われ、常にエース格としてプレーしてきたセントラルMFだ。
 
 今回発生した移籍金はゼロで、発表された契約期間は2022年6月までの3年間。驚かされるのはその年俸である。英紙『The Sun』によればなんと、16歳にして100万ポンド(約1億4000万円)を手にするという。

 電撃移籍の舞台裏で奔走したのは、シモンズが最近マネジメント契約した大物代理人、ミーノ・ライオラ。その名を聞けば納得できるというものだ。ポール・ポグバやズラタン・イブラヒモビッチを顧客に持つ敏腕が、「バルサに衝撃を与えて、パリに光を灯した」(『The Sun』紙)のである。
 
 実はバルサは、5月にシモンズ側に新契約を打診していた。飛び級でフベニールA(17~19歳が対象)へ昇格させたうえで、年俸10万ユーロ(約1250万円)を提示。だがパリSGのそれと比べれば、10分の1以下の額だったことが分かる。
 
 シャビという名前はやはり、元スペイン代表の名手であるシャビ・エルナンデスにちなんで付けられた。父親は主にオランダ国内でプロとして活躍したFWレジリオ・シモンズで、シャビが生まれた2003年(9月~12月)には短期間ながら、"レジ"の登録名で京都サンガでもプレーした。
 
 シモンズ少年は7歳でバルサ・マシアの門を叩く。圧倒的な技巧と正確無比なプレーぶりでメキメキと頭角を表わし、生まれ持ってのリーダーシップも兼備。各カテゴリーのチームで中軸を担いつつ、キャプテンを歴任した(現在はU-16オランダ代表でも主将)。スペイン紙『AS』は「バルサのマシアにいる者なら誰もが、カンプ・ノウのピッチで輝かしいキャリアを築くのを夢見る。だがシモンズは自身をより高められる環境を選んだ。バルサにとっては痛恨の出来事になった」と綴っている。

 
 シモンズが憧れるのは"本家"のシャビ。選手本人は「以前、シャビに初めて会ったとき、『僕の名前もシャビなんだ』と言ったら大笑いしてくれた。夢のような時間だったよ」と振り返る。ただ、シモンズのプレースタイルは司令塔然と振る舞ったシャビとはやや異なり、広範囲をカバーして敵ゴール前にも飛び出すなど、よりアグレッシブなセントラルMF。『The Sun』紙は「この夏にバルサに加入した同胞の先輩、フレンキー・デヨングに近い」と紹介している。

 今年10月26日にブラジルで開幕するU-17ワールドカップ。欧州王者のオランダはグループDで、セネガル、アメリカ、そして森山佳郎監督が率いる日本と戦う。シモンズの参戦は不透明ながら、飛び級での出場が実現するようなら、大会注目のビッグタレントとなる。
 
 当面はパリSGのユースチーム所属となるが、そう遠くない未来にトップデビューを飾るだろう。特徴的なカーリーヘアを持つ大器、シャビ・シモンズが、パルク・デ・プランスで新たな伝説を刻む。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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